第21話 不安
唐突に不安感に襲われることが、ごくごく稀にある。そういう時は必ず夜だ。
その不安感にはっきりとした正体は無い。なんだかいろんなことが全部うまくいかない気がする。もうダメだ、という気持ちになる。
二十数年生きているあたしだが、未だあたし自身で解決できる対処法は分かっていない。だけど、八乙女さんと一緒に添い寝をしていたら不思議と不安感がスゥゥゥゥと抜けていく。
ぬくもりというか、八乙女さんの匂いに安心しているのか、彼女と一緒に横になっているといつのまにか熟睡できるのだ。
いつのまにか八乙女さんは、あたしにとって精神安定剤やら、睡眠導入剤と同じような存在になっていた。世間ではそれを依存状態と言うのだろう。
けれど、あたしはこのままでいいと思っている。もちろん彼女が嫌がってたら、やめなくちゃいけないだろう。でも、今のところ八乙女さんは嫌がっていない様子だ。
あたしは八乙女さんに、甘えれるうちはとことん甘えようと思う。だって、時間は有限なのだから。いつ、人は命を落とすか分からない。明日には、病気や事故で亡くしてしまうかもしれない。
あたしの不安感の正体は漠然だけど、おそらく八乙女さん関連なのかな? 不安感に襲われるようになったのは、八乙女さんと付き合い始めた頃からだから、辻褄は合う。
あたしは、八乙女さんが居なくなるのを怖がっているのだろうか?
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