第15話 検証
「今日もぱぱっとモンスター倒して終わりましょー」
と涼香が扉に手を伸ばしかけたが、
「待ってくれ涼香ちゃん」
「佐々木さん?」
「話がある。今日は新入りもいることだしさ」
蘭華に目を向けて彼女にはこう言った。
「少し待ってくれないか?念には念をいれたい」
「おっけー」
涼香に近付くと涼香にだけ聞こえるように話しかけた。
「ステータスポイント、SPって略すけど、覚えてるよね?」
コクン。
「あれを獲得できる条件について今回は検証したいと思ってる」
「どうして?」
「あのSPってもの、獲得量には上限があるかもしれないから。例えば1回で2000ポイントが上限です、みたいな」
「仮定の話ですよね?」
「そうだけど、実際にあった場合、俺と君が出来るだけ上限ギリギリまで溜めれるようにしたい。理由は分かるよね?」
「私たちは運命共同体。信じられるのはお互いだけ、他の人は信用しない」
「そういうこと。それは今日入ってきた蘭華も同じだ」
コクン。
「大雑把にだけどSPを獲得できる条件について少し整理してみた。このスマホの画面を見てほしい」
「メモ帳?」
【SPについてのまとめ(暫定)】
・現在の獲得上限は1回で2000
・ダンジョンの参加報酬が1000
・ラスキルで1000
「ほんとに暫定だけどこんな感じだと思う」
「す、すごい。私と比べて1回しか多く参加してないのに、こんなに考えてるなんて」
「今回は獲得条件を検証したいと思う。そこで、蘭華には戦闘には参加してもらわないことにする。さいわい戦闘能力は俺と君で問題ないだろうし、新入りには今は見学してもらいたいっていう言い訳もできる」
「私はどうしたらいいですか?」
「ラスキルを取って欲しい。モンスターを殺すんだ」
「私の魔法でいけますか?」
「俺がなんとかするよ」
「分かりました」
話はまとまった。
「行こう、蘭華も来なよ。君は今回見てるだけでいいよ、どんな流れなのかを知ってもらいたい」
「おっけー!レガシィさんの背中を見られるなんておほーーー!!!たまんねぇぜ!」
◇
「やった!やりました!」
今日のモンスターが倒れていく。
今日はバカでかいハチがいた。
3メートルくらいのハチで多分キラービーってやつだったと思う。
スピードは早かったが、涼香の無数のアイスバレットの前では為す術もなかったらしい。
「へぇ、レガシィさんたちは毎日こんなモンスター相手にしてたんだ。で、倒せなかった分は翌日日本に出ちゃうっていうことか」
「そういうこと」
「じゃあ、正義のヒーローじゃん!」
「正義のヒーロー?」
「人知れず悪を倒す!正義のヒーローだよ!」
たしかに、やってることはそうだろうけど。
俺はただのバトルジャンキーである。まぁ、夢を壊すのはやめようか。
いつものようにクリア後は次のセーフルームへと移動した。
そして、いつものように……生存者数をチェック。
「5/44、ね」
どういう組み合わせかは分からないけど前回よりは生存率上がってるみたいだ。
「そっか。レガシィさんは毎日これを見てるんだね」
蘭華は落ち込んでいた。
ま、こんなもんだろと言いたいところではあるんだけど涼香の手前だし黙っておこう。
次にカードの更新を行う。
【ユーザープロフィールを更新中】
【称号:ダンジョン攻略の鬼を解放しました。解放者1/44】
【称号:四を超えてを解放しました。解放者1/44】
【称号:黎明の覇候を解放しました。解放者1/44】
(前から思ってたけどこの称号ってなんか意味あったりするのかな?)
なんとなくいわゆるトロフィー的な無意味なものだと思っていたんだけど、もし意味があるのならその意味くらいは知っておいた方がいいか。
(そういえばスマホでも称号は確認できたよな。後で確認してみよう)
それよりここでしか出来ないことを確認したいな。
(武器がいる。ここでどうにかできないか?)
そうしてる間も称号はまだいろいろと解放されていた。
プロフィールの更新を待っていると。
【ショップ機能と工房機能が解放されました】
「なんか増えた」
少しだけ操作してみるか。
と、その前に。
「時間貰っていい?2人はここで操作することとかない?」
「「ありません」」
ということで俺はこの箱で新たに追加された機能を試してみることにした。
アイテムショップの機能、これは普通にアイテムを売ってるショップみたいだ。SPで買うらしい。
そして、一番気になっていた工房機能だが、こちらもSP。主な機能は武器の強化とか生産とか出来るみたいだが
(残念だがポイントが重いな。今はとりあえずスルーするしかなさそうだ)
ところで、通知民は大丈夫だろうか?
今回も無事に生き残ってくれてるといいんだが。
(ま、今回からは人手も増えてるし大丈夫だろ)
ってか、そうだな。
生存者数見れば分かるよな。今回は5人。
俺たちとそれから通知民の2人が生き残ってるってことだと思う。
(ま、心配することもないか)
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