市はある決断をする。
「こうなったら朝倉について兄上を裏切りましょう!」
「え?…それってヤバくない?
「それです!
長政様は浅井家を潰す覚悟がありますか?」
「市、いくらお前でも怒るぞ!」
さすがの長政も声を荒げた。
「今、兄上についたら朝倉だけじゃなく、幕府や武田や日の本中を敵に回す事になります
それこそ織田も浅井も潰されてしまいます…」
「う…、う~ん、確かに…
でも、今勢いのある織田軍が朝倉に攻め込んだら…」
「だから、兄上が朝倉に攻め込んだ背後からうちが攻め込んで兄上を撃退するんです」
市は軍師並みの戦略を立てた。
「しかし、市はそれで良いのか?
…信長殿は実の兄なんだぞ」
「勿論です
今は戦国時代ですから…」
市は妖しく笑った。
織田家では着々と朝倉攻略に動いていた。
信長は主だった武将達を集め作戦会議を開いた。
「長政からは、どちらにもつかないから勝手に通って良いと…
なぁ、市!」
信長が呼ぶと市が入ってきた。
「はい、当主長政の名代で参りました市です
当浅井家はどちらの味方も致しません」
浅井長政の代わりに市が岐阜城に来ていた。
「…では、私は帰蝶お義姉様に話があるのでこれで」
「おう、長政によろしくな!」
市は部屋から出ていった。
「殿!早速進軍しましょう!
私が蹴散らして…」
勝家が身を乗り出す。
「勝家!進軍の準備だ!」
信長は聞き飽きたので先に進めた。
「利家!家康から援軍が来る手はずになっている…
案内を頼む」
「はっ!」
「他の者は戦の準備だ!」
織田軍が朝倉討伐に動いた。
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