第3話

肝心の水無瀬の反応を見る。どう?やっぱり驚いたかな?そんなことを考えながらチラリと視線をやれば。



「……まじで?」



あれ、なんか思ってたリアクションと違う。なんかこう、もっとお祝いムード全開になるかと思ってたんだけど。



目の前の水無瀬は、ジョッキから手を離すことも忘れて放心している様だった。



まさかあれか?私がダメ男ホイホイなのを気にして喜ぶにも喜べない的な?そう考えると申し訳なさから全身から冷や汗が出てくる。



「いや、今回はダメ男じゃないからね!!

同じ職場の先輩で、前々から良くしてもらってる人だから…!」


テーブルを挟み半ば前のめりになって顔の前で大きく手を振る。



「…ふーん」



これ多分信じてもらえてないやつだ。まあ私の歴代の恋愛を知っている水無瀬ならそのリアクションになるのも当然だ。

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