第2話
その言葉にハッとする。危ない危ない、本題を忘れるところだった。
私は持っていたグラスをテーブルの上に置いて、深く一度深呼吸をする。
「
ついに彼氏が出来ました〜!!!」
大きく拍手をする。自分で。だってこれはもう本当に喜ばしい快挙なのだ。
自分で言うのもなんだけど、私は結構モテる方だと思う。今までだって言い寄ってくるような男は沢山いたし、自画自賛だと笑われてしまうかもしれないけれど見た目だってそこまで悪くは無いと思っている。
でも、彼氏だけは全く出来なかった。それはもう酷いくらいに。
…いや、正確に言うならば出来なかったのは”まともな彼氏”だろう。
水無瀬曰く、私はダメ男ホイホイらしい。
確かに今まで寄ってくる男はとことんクズかダメ男の2択だった。
ちょっといいかもと思って試しに付き合ってみた人も昔にいたが、次の日には何故か彼女を紹介されたこともあるし、『俺は一夫多妻制だから』とかほざく男もいた。社会人になってからもこの人なら、と思った男からお金をせがまれるようになり始めたこともあった。
まあ、まともな彼氏が出来なかった一番の理由は他にあるんだけども……
その話は今は置いておいて。
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