2.草原
GM:さてでは早速、出発だな
画面を切り替えてマップを表示する。
中央にオルドレーネ王国がある。北には雪山。西には大河。東には荒野と砂漠。南に草原。南東は丘陵。そして東南東に食料生産工場が配置されている。
お見せできないのが残念。
◆本日のルール◆
・まず移動フェーズが始まる。日中、移動して隣接するマスに移動することができる。
・次に戦闘フェーズが始まる。日中、魔神との戦闘が発生する。
・次に夜間フェーズが始まる。休息のために睡眠と食事を取る必要がある。
・初期配置はオルドレーネ王国。目的地は食料生産工場である。
・食料生産工場に到着したら、調査が始まる。遺跡探索、つまりダンジョン探索になるだろう。
GM:ルールはよろしいか。現在地はオルドレーネ王国だ。まずは移動。
ミリティアナ:どっちから行きますかね。草原か荒野か。
エルヴィン:任務の目的からすると、北は必要なさそうですね。無難そうなのは草原でしょうか。
ミリティアナ:荒野はなんかありそうねぇ。
ミリティアナ:特に情報が無いから草原から行ってみますか
イーリス:余分の保存食を用意していないなら、寄り道は避けるべきだな。
イーリス:危険地帯のクリアリングの意味合いもあるだろう。今後のために、できるだけ安全な道を見つけたいところだ。
イーリス:まあまず工場が動いて、満足行く程度の食料が確保できるかなのだが。
エルヴィン:「今回は安全なルートを選びたいが、構わないか?」食糧問題だから時間をかけたくない
エルヴィン:「周囲の探索は、今でなくてもいいだろう」
ミリティアナ:「私は大丈夫なのです」
イーリス:「それがいいだろう。私達が通過できても、今後、馬車なりで通過できなくては意味がない」
リズベット:「どちらに行っても魔神には出くわすでしょう」
リズベット:「とはいえ砂漠は避けたいですね」
ミリティアナ:やっぱり、魔域だから外は普通に危険地帯だなぁ。
その通り。
オルドレーネ王国の周囲には魔神が跋扈しているのだ。
GM:では草原に移動します
GM:君たちは魔神を見つけた。ここは王国から一日の距離である。討伐するべきだ。
GM:魔神たちも目ざとく君たちを見つける。距離を詰めてきた。戦闘だ。
ここで激しいBGMに切り替える。
GMはゲームのサントラ集めが趣味であるため、大抵はRPGなどのボス戦のBGMを用意している。
GM:戦闘準備!!
ミリティアナ:杖を準備します。
エルヴィン:とりあえずなし。武器は抜きます。
リズベット:準備なし。
イーリス:ないぞー。
GM:魔物知識判定!!目標値は14/18だ!!
ミリティアナ:(コロコロ)14。
ミリティアナ:なんとか、知名度は行けたね。
GM:ゼヌン(『ML』197頁)×2だ!!
エルヴィン:魔法が痛いな。
GM:先制判定!!目標値は14だ!!
エルヴィン:(コロコロ)11。
リズベット:(コロコロ)16。
GM:君たちの先攻だな
GM:初期配置は10m~20mの間の好きな場所に。その後、第二戦闘準備!!
エルヴィン:そのまま。先攻なら戦闘準備はなし。
イーリス:こちらもそのまま。できるだけ前に出て後衛を魔法から守ろう。
ミリティアナ:3m後退します。エルヴィンへ【バークメイルB】を。
リズベット:5m下がる。準備なし。
GM:ではPCの1R目の手番だ。どうぞ。
イーリス:リズベットに攻撃魔法を撃ってもらおうか。
エルヴィン:(行動しようとして)ああ、ソーサラーとドルイドがいるか。
イーリス:リズベットは制御あるから、《ファストアクション》習得まではいつ行動しても問題ないがな。
ミリティアナ:こっちも【ポイズンスプレッド】行きましょうかな。【ウイングフライヤー】もしときましょう。
エルヴィン:断空弱点だけど、MP効率的には【ファイアボール】でしょうか。
エルヴィン:そもそも弱点抜いてないね。
イーリス:ミリティアナは《ターゲッティング》はないので、魔法ダメージ系統は先に動いたほうがいい。
ミリティアナ:では、先に動きましょうか。休息有るみたいだから、多少MPは使えるか。
イーリス:交代で充分に休息はとれるだろう。
イーリス:必要なら魔香草もある。
ミリティアナ:よしー、取りあえず試運転で動いてみるベな。
エルヴィン:【ポイズンスプレッド】は使える機会が少な目だから、やれるときに堪能するといい。
エルヴィン:気持ちよく撃てそうな敵配置のときに限って、毒無効だったりする。
ミリティアナ:補助動作で【ウイングフライヤー】をエルヴィンへ使用。
ミリティアナ:主動作で【ポイズンスプレッド】を行使。7m地点を狙って4部位とも狙います
ゼヌン:生命抵抗力は16だ!
ミリティアナ:(コロコロ)15。
ミリティアナ:残念。このままだな。
半減して6~8点のダメージを与えた。
ミリティアナ:頭部はどっちもHP一緒か。では1を狙おう。
ミリティアナ:[剣の加護/厳つき氷]を補助動作で使用。対象1の頭部へ3点の水・氷属性確定ダメージ。
ミリティアナ:以上ー。
ミリティアナ:「……思ったより、手応えが無かったのです……」
リズベット:では参ります。
リズベット:《魔法制御》【ファイア・ボール】。敵4部位に。(コロコロ)6ゾロで22!
雑魚戦なので固定値を採用している。
そのため6ゾロは文字通り自動成功だ。
この攻撃で14~17点の炎属性の魔法ダメージを与えた。
リズベット:以上です。
ミリティアナ:良いダメージ。
イーリス:さてフォース撃っても倒せなさそうだし、【フィールド・プロテクション】しよう。
イーリス:制限移動で1m前進。【ファイア・ボール】への巻き込まれはすくないほうがいいだろう。
イーリス:この位置だと後衛には届かないんだよね。早く範囲が広い【フィールドプロテクションⅡ】がほしい。
イーリス:(コロコロ)6ゾロ。
イーリス:かかった エルヴィンとイーリスはダメージ-1だ。
イーリス:手番終了だ。次の方どうぞ。
エルヴィン:ゼヌンの座標に移動。妨害はありますか?
ゼヌン_2:移動妨害、3m前進する。
エルヴィン:では【ビートルスキン】を宣言して、《迫る刃に怯えよ》で近接攻撃かな。打撃そんなに痛くないから普通に《必殺攻撃》する手もなくはないけど。
エルヴィン:(コロコロ)16。
ゼヌン_2:胴体でよろし?
エルヴィン:そうですね。
ゼヌン_2:回避力は14だ!
命中はしているにもかかわらず、なかなかダメージを振らないエルヴィンにGMが焦れた。
GM:はよダメージちょうだい。
エルヴィン:普段、《必殺攻撃》なんて使わないから苦戦してた。
ダイスボットのコマンド入力に手こずっていたようだ。特に威力表に修正を加えるコマンドは忘れやすい。
またテキストセッションの特徴として、相手の状況が分からないという難点がある。数分くらい反応がないと、寝落ちでもしているのか? とGMとしては不安になるのだ。
エルヴィン:16点です
GM:では魔物側の手番。まずゼヌン1が乱戦に巻き込まれます。
ゼヌン:●頭部
ゼヌン:【ブラスト】!行使判定は15だ!エルヴィンに。
エルヴィン:(コロコロ)15。
ゼヌン:9点。
ゼヌン:●胴体
ゼヌン:爪による打撃!命中力は15だ!エルヴィンに。
エルヴィン:(コロコロ)24。
ゼヌン_2:通常移動でイーリスの座標まで。移動妨害?
イーリス:3m前進、と言いたいが乱戦エリアには入れるんだったか?
GM:乱戦エリアがふたつできて、結合するんじゃなかろうか。
エルヴィン:実は離脱できない説もあるけど、日本語難しい。
イーリス:乱戦エリア内には入れないな。
エルヴィン:「2倍を超えて」って2以上なのか3以上なのか。
ミリティアナ:超となると3からと解釈するがいいんかな...?
イーリス:『Ⅱ』66頁ね。
GM:なるほど乱戦エリア内に入るような移動妨害はできないようだな。
GM:2倍を超えて、だから3部位目と4部位目であるゼヌン2は普通に離脱できるな。
エルヴィン:自身以外の自軍陣営じゃない?
エルヴィン:この戦闘を止めてもしょうがないので、想定していたルールで進めましょうか。ワントップだと頻発すると思うから、終わった後に相談で。
GM:まあそうだな
なお後でGMも気づくが、ここでのルール運用は間違っていた。
イーリス:2m前進して移動妨害だ。
ゼヌン_2:舌による打撃!命中力は15だ!イーリスに。
イーリス:(コロコロ)12。
ゼヌン_2:16点。
ゼヌン_2:爪による打撃!命中力は15だ!イーリスに。
イーリス:(コロコロ)16。
イーリス:回避だ。
GM:はいでは2R目PCの手番からです。どうぞ。
エルヴィン:まずは範囲魔法。
エルヴィン:そのあとこっちが動きましょう。
イーリス:魔法で倒してもらえると助かる。
ミリティアナ:微妙に残ればこっちでも潰していきましょう。
リズベット:ふむでは参ります。
リズベット:《魔法制御》【ライトニング】。ゼヌン2の頭部に。(コロコロ)16。
残念ながらゼヌン1の両部位とゼヌン2の胴体は巻き込まれなかった。
ゼヌン_2:精神抵抗力は15だ!
リズベット:15点。
リズベット:以上です。
イーリス:この残りなら【フォース】でも落とせる範囲内だな。
ミリティアナ:どうしましょうかな。主動作厳つき氷でもいいんですが。
エルヴィン:それでいいと思いますよ。
ミリティアナ:【ウイングフライヤー】かけ直し必要です?
ミリティアナ:あ、だめか。
エルヴィン:遮蔽が邪魔ですね。
イーリス:こちらが先に落とそうか。回復は戦闘終了後でも大丈夫そうだ。
GM:氷で倒してからWFすれば?
WFとは【ウイングフライヤー】のこと。テキストセッションではこのように頻出の魔法名などを略すことが多い。
ミリティアナ:それもそうだ。こっちで落としましょう。
GM:こうやって連携とれてないから雑魚戦は必要なんだよね。
GMのルールミスに気づくのにも有用である。
ミリティアナ:[剣の加護/厳つき氷]を主動作で使用。頭部2へ6点の水・氷属性確定ダメージ。
ゼヌン_2:ぐわー
ミリティアナ:まだ、ブラッディペタルまではいいかな。
イーリス:回復は専門家がいるから、緊急時以外はリプロデューサーは不要なはずだ。
ミリティアナ:了解です、以上ー。
イーリス:イーリスはこういう状況のほうがやれること少ないんよなー。
エルヴィン:【フォース】か回復か?
イーリス:【フォース】するなら乱戦エリアに入らないと誤射する。
イーリス:そして回復は焦ってするほどではないのよな。
GM:最適解を求めるならイーリスで2を【フォース】で撃破して、ミリティアナで1頭部を削る、だったのよね。
イーリス:そうなの。
ミリティアナ:うーん、そっちが良かったか。
エルヴィン:初手が【フィールド・プロテクション】だったから、1体はこっちで胴を落とすつもりで【ファイア・ボール】2発のつもりだった。
エルヴィン:離脱はできないルールを想定ね。
エルヴィン:そのあたりで色々食い違ったなあ、と。
イーリス:まあゆっくりやりましょう。【キュア・ウーンズ】を《魔法拡大/数》で2倍拡大。対象はエルヴィンとイーリス。
無事にふたりのHPを回復する。
イーリス:手番終了。次の方どうぞ。
ミリティアナ:単発魔法火力要員の意識、もっと高めでよさそうか。
イーリス:このパーティー、エルヴィンとイーリスがダメージあまり出さないので、打点はリズベットとミリティアナ頼りだったりします。
ミリティアナ:殺意高めていかんとか。
エルヴィン:(イーリスのPLは)プリーストで《ターゲッティング》を取らな過ぎだと思う(笑)。まあ今回は他の技で枠を取られているのもあるけど。
エルヴィン:さて、胴を殴る意味もなさそうだし頭を殴るか。そしてその前提なら先に動いた方がよかったな。
エルヴィン:《必殺攻撃》で頭部を攻撃。
ゼヌン:回避力は14+4だ!
エルヴィン:(コロコロ)20。
エルヴィン:17点。
エルヴィン:終わり。
GM:では敵の手番だな。
ゼヌン:【ライトニング】!行使判定は15だ!イーリス対象に。
リズベットとミリティアナが巻き込まれる。
しかし対象となった3人とも抵抗に成功し、半減ダメージしか与えられない。
ゼヌン:爪による打撃!命中力は15だ!エルヴィンに。
エルヴィン:(コロコロ)19。
エルヴィン:よけたー。
GM:はい。ではPC側の手番です。
ミリティアナ:では、[剣の加護/厳つき氷]を主動作で使用。頭部1へ6点の水・氷属性確定ダメージ。
ゼヌン:ぐわー
GM:君たちの勝利だ
GM:回復と戦利品判定をどうぞ。
エルヴィン:1体2部位振ろうか。
イーリス:回復をしよう。
ミリティアナ:じゃあ、こっちが2部位振りましょうか。
イーリス:3倍拡大でリズベット、ミリティアナ、イーリスに【キュア・ウーンズ】。
GM:悪魔の血(100G/赤A)×2、動く舌(140G/赤A)×3。
GM:冷静に考えれば自身を除いて1体で2部位止まるんだから離脱できるわけなかったな。すまん。作ったのが随分昔で戦法忘れてたわ。
エルヴィン:作ったのが昔だとよくありますね。
GM:なんか抜けられたように作った覚えがあったんだが、ここじゃなかったらしい。
キャンペーンのレギュレーションを発表してからキャラクターを作成している間に、リアルで季節ひとつ分くらい経過していた。第1話のシナリオの作成から1ヶ月以上が空いていたのもあって、ルール運用を間違えてしまったのだ。
ミリティアナ:「こんな近郊にも魔神が出ると、ここが魔域だと言う事を改めて思い知らされるのです」
エルヴィン:「そうだな。そもそも俺達が住んでいるあの街も、例外ではなさそうだが……」
GM:では夜間フェーズ。保存食をひとつ減らして交代で6時間睡眠を取ったということで。
ミリティアナ:では、MP全快ー。
イーリス:余裕を持った行軍。
こんな感じで1日目が終了する。
ルールミスは痛恨事とはいえ、それを気にしだしたらGMなどやれない。 重要なのは反省して次から気をつけることだ。
……もっともそれでもミスはなくならない。完璧なGMというものは存在しないのだ。
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