予期せぬ再開

辛巳奈美(かのうみなみ)

美咲1

「ねえねえ、聞いて聞いて!昨日、元カレにバッタリ会ったの!」


春の陽光が差し込むカフェで、彩香は友達の美咲に興奮気味に話しかけた。カフェの窓からは満開の桜が見え、外は温かく、のどかな午後だった。美咲は、彩香の話を聞く体でスマホをいじくりまわしている。


「えー、誰?あの、イケメンで金持ちだけど、ものすごくマザコンだったヤツ?」


彩香は、口に含んでいたカフェラテを吹き出しそうになった。「そうそう!そのケンジ!」


ケンジとの交際は、ケンジの母親との壮絶なバトルの末、わずか3ヶ月で幕を閉じた。彩香は、彼の母親から「彩香さんには、うちのケンジはもったいない。こんな安物しか買えないような人が。」と、高級ブランドのバッグを突き返された苦い思い出がある。彩香は、その時の屈辱を忘れられず、何度も心の中でリベンジを誓った。


そのバトルの中、彩香は何度もケンジの母親と対立した。ケンジの母親は、毎回彩香を見下すような態度を取り、ケンジを守るために彩香を責め立てた。ある日の夜、彩香はケンジの家で夕食に招かれたが、その席で母親から「うちのケンジにふさわしい人間ではない。」と激しく罵倒された。彩香は、その言葉に涙を堪えながらも毅然と立ち向かい、「愛はお金や地位では測れません。」と反論した。しかし、ケンジの母親は聞く耳を持たず、二人の関係を終わらせるよう迫った。


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