第8話

「あ、一年生?入学おめでとー」




ぽけーとしてる私たちの前に、南条蓮の後ろからひょっこり現れたのは、にっこりと笑った優しそうな男の人。


見た目ヤンキーらしくはないけど、茶髪だ。




「なに、蓮知り合い?」


「いや?なんか名前呼ばれただけ」




どうやらその人と南条蓮は友達らしく、親しげに会話をしてる。


ていうかさっきの状態って物凄く失礼な感じだったんじゃ…だってあんな大声でフルネームを呼び捨てしちゃったんだから。


あたしは急に我に返って、深々と頭をさげた。




「す、スミマセン!あの、えっと…」




言い逃れはできない。


きっと、怒ってるはずだし。


ていうかそういえば、この人喧嘩の強いヤンキーなんだった。

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