第7話

フユキは昔から時間にルーズで、

細かい事を気にしなかった。


私は5分遅刻するだけでも緊張するし、

ノートは丁寧に筆記具を揃えて使う。

フユキは好きな大きさの字で好きなペンで書く。

テスト前に一緒に勉強していると、

なんて自由なんだろうとか、

こんな風に生きていけたらいいなぁとか思った。


私は真面目すぎると良く言われる。

本当は柔らかさに憧れはあるけれど、

どうしてもできなかった。

真逆のフユキだからこそ惹かれるし、尊敬もする。

フユキは同じように私の几帳面さや丁寧さをすごいすごいと褒めてくれる。

同じ気持ちならいいのにといつも願っている。



違うコトを違ったままでいいと許し合えること。

得意と苦手が違うから補って助け合える。

6年一緒にいてやっと。

自分たちの恋の意味が分かってきた。


違うことにイライラするときもある。

でもどうしてイライラするかを考えると、

自分が正しいと思い込み過ぎているのだと気付く。


私は私、フユキはフユキ。

やっと最近、イライラしないで

行動や考え方をフユキらしいなと思えるようになってきた。

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