意地悪なあなた【短編集】

のおか

1話 テル 《コンビニ係》

1

コレは



ちょっと昔の話。




今日はいつもと変わらないメンバーで、楽しい鍋。



なんで鍋かって?



それはヒロトの好物だから。



埠頭に集まって、皆んなでワイワイ騒ぐのが何よりも好き。



元々オレはヒドイ人見知りだ。



でも、



最近人と話すのが得意になって来たと思う。



色んなヤツと色んな話をするのが楽しい。




まだ中坊のオレ等だけど、



世間サマから言わせたら『不良』と呼ばれてるらしい。



別に、髪染めた位で…厳しい世の中だと思う。



でも、それも先週真っ黒にした。



何故って?



受験だから。



不良でも高校には行きたい。



ヤガミが言うには高校には可愛い女の子がいっぱいいるんだって。



それを聞いたら頑張らなくっちゃってね。



無い頭で必死こいて勉強した。



いっぱいした。



鬼のように怖いヒロトとヤガミとコウジを家庭教師に任命して、アツシと二人頑張ったと思う。



明日はその本番。



だから、前祝いの鍋。



奮発しちゃったって訳。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る