第2話

「大丈夫か?盛大にずっこけたな」

「…キミにだけは言われたくないけどね!」

「まぁお互い様だな!ハッハッハッハ!」

何だかこちらをジト目で見てきているが、無視だな、無視!

「…で?山田君は忘れ物でもしたの?」

「そうなんだよ!教科書を忘れちゃいましてね!いや~、困りましたわ~!」

「…山田君そんなキャラだっけ…?」

…うーん、名前も分からぬクラスメイトが混乱しているな!まぁ当然だなっ!


「よしっ!じゃあいい感じに話がまとまったところで自己紹介といきますかっ!」

「いや、全然まとまってないんだけどっ!?」

「俺の名前は山田大地!よろしくな!」

「ち、ちょっと勝手に話進めないでよ~!

なんかちょっと爽やかな感じ出してるのも謎だし…」

「美しいあなたの名前は?」

「何キャラなのよ…。私は佐藤彩。改めてよろしくね」

「よろしくな!…ん?佐藤彩!?」

「…どうしたのよ。そんなに驚いて」

「佐藤彩といえば我がクラスのアイドルじゃないか!告白の数などもものすごいそうじゃないか!」

「…クラスのアイドルかどうかは分からないけど、告白は結構されたよ」

「…へー、スゴイネー」

「ち、ちょっと機械みたいに話すのやめてよ!怖いんだけど!?」

「いや、告白されるのも納得だよ。綺麗にお手入れされている黒髪に透き通った肌、スタイルも…コホン!」

「…セクハラなの?」

「違うからなっ!えー、この度は変な発言をしてしまい申し訳ございませんでしたっ!」

俺は深々と頭を下げた。忘れた教科書を取りに来ただけなのに何やってんだろうな、俺。


「山田君、頭を上げて下さい」

「ん?はい」

「悪いと思ったの?」

「まぁな。発言がちょっと引っかかるかなって…」

「じゃあ私のお願いを聞いてくれますか?」

「…出来る範囲なら」


「自販機でオレンジジュース買って来て下さい」

「…了解です」


…というわけで俺は現在、オレンジジュースを買うために校内を歩き回っています。

俺達の教室から一番近い自販機に行ったが、売り切れその次も売り切れだった。

「…なんでオレンジジュースだけ売り切れなんだよ。何なの?オレンジジュースフィーバーでも起きてるの!?」

一人で叫んで、隣を通り過ぎた女子生徒が軽く怯えていたのは見なかった事にしょう…うん。


「あ、おかえり、山田君!オレンジジュースあった?」

「ハァハァ…なんとか。オレンジジュースフィーバーがあってな…時間がかかった」

「オレンジジュースフィーバー?」

「これで良かったか?」

俺はオレンジジュースを差し出した。

「ありがとう~!喉渇いてたんだ~!」

佐藤さんはゴクゴクと飲み、思わず俺はCMかと思っちゃったね!

「…山田君、ずっと見られてると飲みにくいんだけど…。」

「あ、あぁ悪い。」

「…別にいいけど」


現在、謎の時間を過ごしています。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る