クラスのアイドルに勉強を教えたらなぜか付き合う事になったんだが?
モッピー
第1話
俺は山田大地。高校二年生である。
「山田ー!放課後遊ばねぇ?」
クラスメイトからの遊びの誘い。もちろん俺の答えは決まっている。
「勉強したいから無理だな」
「またフラれちまったよー!たまには一緒に遊ぼうぜー!」
「機会があればな」
クラスメイトは手を上げながら自分の席に戻っていった。
俺の成績は学年一位である。これは一年の時から維持している俺の自慢だ。
ゆえに遊んで成績を落としたりしたくはない。一年の時からこんな感じなので、親しい友人はいない。まぁ誘われても今のように断っているのだから当然だが。
「…さてそろそろ帰るとするか。あ、教科書教室に忘れた…。」
日課である図書室での自習を終えた俺は、教科書を教室に忘れた事に気付き取りに戻った。
「…あ~、ここどうすればいいんだっけ…?」
教室の前に立つと、中から声が聞こえてきた。
「うん…?あれは…」
…俺のクラスメイトだな。まぁ俺のクラスだから当たり前だよな、アッハッハッハッハ!
自分への謎のツッコミはさておき、うーん…気になるな。彼女が開いているのは数学の参考書だな。あれめちゃくちゃ分かりやすいんだよな!マジで神!うんうん!…というか、廊下からそっとクラスを覗いているってなんかヤバいやつみたいじゃね?
「…さっさと教科書とってしまおう」
そう思い歩き出した瞬間、俺の見ている景色が変わった。
…あ、もしかして異世界に転移して女神様に特殊能力とか頂いちゃったりし…
「…山田君?」
てないよねーー!歩き出したら何もないところでつまづいて転倒しただけだもんねー。
…うん。とりあえず寝たフリしとこう。
「ガ、ガー…ガ、ガー…」
よし!これで眠たくて急に倒れこんだやつになれただろう!完璧だな!ハハッ!
「…山田君。盛大に転んだね…ププッ」
「転んでないし!眠たくて倒れただけだからな!」
「…立ち上がっちゃってるよ?」
「た、立ってないからっ!!」
「いや、立ってるじゃん」
「……き、君はもしかして?」
「んー?何かな?」
「名前何だったっけ?」
彼女は盛大にずっこけた。
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