クイセン ~飯を食べることでお腹が満たされる対戦フードバトルアプリゲームはお腹が満たせそうです~
仮実谷 望
プロローグ
スマホゲーム。現代人の娯楽としては至極当たり前のもの。
俺、新田新兵(あらた しんぺい)は、そんなスマホゲームをこよなく愛する男だ。最近のスマホゲームはどれも課金要素が強く、無課金で楽しめるものは少ないが、それでも面白いゲームは探せばある。だけど、最近はどれをやっても同じようなシステムで、正直なところ飽きてきた。
「なんか面白いゲームないかなぁ……」
昼休み、学校の教室でスマホをいじりながら、アプリストアを眺めていた。
「戦略系はもういいし、パズル系も飽きたし……放置ゲーも結局は時間をかけるだけの作業だし……」
そんな風に考えながら適当にスクロールしていると、ふと目に止まるアプリがあった。
『クイセン』
そのアプリには、簡単な説明文しかなかった。
『食べて、満たせ。リアルとリンクする新感覚フードバトルゲーム』
レビューも少なく、開発元も見たことがない会社だったが、妙に気になった。
「リアルとリンク……? もしかして、食べ物系の育成ゲームか?」
気になった俺は、試しにインストールしてみることにした。ダウンロードはすぐに終わり、アプリを起動すると、シンプルなロゴが表示された後、アカウント登録画面が出てきた。
「『SHIN』でいいか……」
登録を済ませると、簡単なチュートリアルが始まった。
『このゲームは、あなたが食べる食事をポイントに変換し、それを使ってバトルを行うゲームです』
「……ん? なんか変わってるな」
さらに説明を読み進める。
『食べた食事に応じて「フードポイント(FP)」が付与され、集めたポイントを使って対戦が可能! さらに、特定の条件を満たすことで、現実の飲食店で使えるクーポンや特典をゲット!』
「マジかよ、飯を食うだけでゲームになるのか?」
俺の大食漢魂が刺激された。大食いチャレンジが趣味の俺にとって、まさにうってつけのゲームかもしれない。
とりあえず、実際にやってみないことには分からない。昼飯は終わったので学校帰りになんか買って帰るか。
学校帰り、俺は近所のコンビニに立ち寄った。
おにぎり、フライドチキン、ぶたまん。
どれも俺のお気に入りのコンビニ飯だ。
レジで会計を済ませ、店を出た瞬間だった。
ピロン♪
突然、スマホが震え、画面に見慣れないウィンドウが浮かび上がった。
『フードポイント 5 獲得!』
「……は?」
一瞬、何が起こったのか分からなかった。
スマホを見ると、確かに『クイセン』のアプリからの通知だった。
試しにアプリを開くと、そこには先ほど購入したおにぎりやフライドチキンのアイコンが表示され、横にはしっかりと「フードポイント 5」と書かれていた。
「え、これマジで現実の飯と連動してんの?」
驚きつつも、これは面白いことになりそうだと直感した。
試しにフライドチキンを食べてみる。
ピロン♪
『フードポイント 3 獲得!』
「……本当にポイントが増えてる……」
これはただのゲームじゃない。
俺は楽しくなる感じで笑いたくなるほどの笑顔を隠し通せないでいた。
「面白くなってきたじゃねぇか」
こうして、俺は『クイセン』という不可思議なゲームに足を踏み入れることになったのだった。
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