第16話 3回戦開始
レンとハルキが起こした騒動により試合は一時中止なので、二人は少女を連れて食堂に来ていた。
ハルキはテーブルに顎を乗せ、目の前の少女を興味深そうに見つめる。
「おいしいー」
「そんな腹減ってんのに、綺麗に食べんだなー」
まぁ、あいつも似た様なもんか・・・・・・。そう思いながらハルキは少し遠くで考える様に壁にもたれかかるレンを眺める。
「当たり前です、味わって食べなければ貴方方にも食事にも失礼ですから」
少女は口元を拭いながら答える。
「あーあんま気にすんなよ、俺らの我儘だから」
・・・・・・そう言えば俺とアイツが出会った時も、同じこと言われたっけ。ハルキはレンと会った時のことを思い出す。
「それでも感謝は忘れません、ごちそうさまでした。」
少女は立ち上がりと深々と頭を下げるとコートを取り食堂から出ていく。ハルキはその後ろ姿をジーっと眺める。
「どうした、惚れたか?」
レンがハルキの方に手を回すと、ハルキが手を払う。
「そんなんじゃ無い」
「まぁ、でも手だけは抜くなよ。彼女が次の対戦相手のレイカだ。それと俺、2試合出場停止なったから決勝まで一人で頼むわ」
背中をポンポンと叩くレンに、呆れ過ぎて声も出ないハルキは、何してくれてんだよと睨む。
「悪い悪い、あと更に悪いんだが、彼女は今のお前より強いぞ」
「あ? 俺より強い奴は出てこないんじゃ無かったか?」
「いや、正確には出てこない筈だったんだ」
レンは頭を掻きながら考える、やべーな決勝いけねーかもしれねぇと。
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『さてさて皆様色々ございましたが、3回戦もうまもなく開始いたしまーす!』
うぉおおおおおおおおおおと会場が大歓声に包まれる。
「ちっ、さっきので参ったと思ったがコイツら更に盛り上がりやがって」
ハルキはストレッチをしながら観客を見回す。
『それと協議の結果、レン選手は今試合、勝ち進んだ場合は準決勝までを出場停止とする事に決定致しました。
ブゥーーーーーーー。と観客から大ブーイングが起こる。
ケッ、悪かったなアイツじゃ無くて。そう思いながらハルキは、ホノカ達の隣に座っている渦中の
「おい頑張れよー、女子だからって手抜くんじゃねーぞ」
「そうだぞ! レンの足引っ張ったら承知しねーからな!」
「ま、まぁハルキ先輩がんばれー」
レンとホノカが叫ぶ中サヤカは苦笑いをする。
「誰のせいだよ」
ハルキがしゃがみ込んで頭を抱えていると、先程食事を奢った相手選手が近づいてくる。
「貴方は一人で戦われるのですか?」
「まぁな」
「それなら」
対戦相手の彼女が審判に向かい手を挙げる。
「私も一人で戦わせて頂きます」
「え?」
『え?』
「・・・・・・」
一度会場に静寂が訪れるが、直ぐに会場のボルテージがマックスになる。
うぉおおおおおおおおおおお
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