第17話

ラインを知らせる通知が鳴ったのは、夜だった。


最近の出来事でパンク寸前の頭を起こして、画面を開く。


「最近、会わないね」


小さく心臓が跳ねた気がした。


いかにも崇人らしい、何と返していいか分からない内容だった。


「会わないね」


無表情で、打ち込んだ言葉を確認する。


いつも簡単に既読無視する崇人なら、きっとこう返せば返事は来ないだろう。


そう思っていたのに…


「久しぶりに会わない?」


…え。


その一文を見た瞬間に、心臓が大きく飛び上がった。


ダメだ、このままじゃまた崇人に気持ちが傾く…。


早く遠ざからないと。早く過去にしないと。


逃げるように、崇人とのライン画面を閉じた。


そして、日野くんに一言だけ送った。


「明日、放課後話せる?」

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