第17話

「っ…あ?」

「起きたか。じゃあ、始めようか。」



「おい!アリーティア…あの女の子、何処にやったんだよ!」

 地下に連れてきた男を括り付け、一方的に質問をする。

「お、俺は知らないんだ!全部先輩が…。」

 男が、シリファを見て驚いている。

「あ?フィーラシ…?お前、なんでここにいるんだよ!おい、何とか言えよ!」

「フィーラシ…?何を言ってるの?」

「あいつ!あ い つ の な ま え だ!なんで何も言わないんだフィーラシ!何とか言えよ!聞いて…」

「うるさい。」

 シリファが勢いよく男を蹴りあげる。

「おい、はよ吐けよ。お前らだろ?繋がってるんだろ?なあ。」

 躊躇なく殴るシリファに恐怖を感じる。

「ちよ、シリファさん。待とう?こんなんじゃー、セントさんも喋れないよー。」

 セレリムに止められ、シリファの動きが止まる。セントが頭から血を流している。

「えーと、初めから、話してもらいましょうか。」

 リターシャが質問していく。

「まず、名前は?」

「俺の名前はセント…スラム街に住んでる。」

「歳、職業は?」

「歳は25。職業は…ヤクザだ。」

「ヤクザ?」

「悪いことする奴らだよ。ヤクザと言っても、お前は下っ端だろ?」

 セントが顔を歪ませる。

「ああ、そうだな。だから、今回成功すれば、上に上がれたはずなんだ。それなのに、お前らのせいで!」

「セントさん、落ち着いてください。では、もう1人の男は誰ですか?」

「…あいつは生きていない。高性能ロボットだ。あの肌も、髪も服みたいなものだ。俺の今回の目標はあいつの補助。そして、任務を完了することだ。」

「高性能ロボット…。では、その任務は?」

「人間の子供を攫うことだ。」

「攫ったあとは?」

「さあな。俺は子供を攫うとしか聞いていない。あのロボットに従うだけだ。」

「何故、そんなことをするんですか?」

「さあな。俺は知らねーよ。研究でもすんじゃねえの。」

 …研究?あの施設のことを思い出す。みんなも同じなようで、顔を顰めている。

「研究って、何をするんですか?」

「お偉いさんが考えることなんて分からないさ。そんな事より、早く俺を自由にしてくれよ。なあ、もう知ってることは話したんだからいいだろ?」

「まあ、それは自由だが、戻ったら、お前死ぬぞ?」

「は?どういうことだよフィーラシ!」

 皆の視線がシリファに集まる。

「俺が今まで殺して来たヤツらは、みんな子供攫いだったぞ。お前らの組のな。」

「う、うるせえ!デタラメ言うんじゃーねえよ!あいつらは裏切者だ!それに、証拠なんてねえだろ!」

 シリファが棚から取り出した紙束を放り投げる。その紙束には、男や女、色んなやつの顔写真とそいつらの事が書いてあった。

「俺が独自で調べたんだ。デタラメじゃない。真実だ。」

「こ、これが嘘なんだろ?ボスは俺を裏切らないって言ったんだぞ?」

「じゃあ、それが嘘なんじゃないの?」

 シリファの言葉にセントが泣きそうな目をする。


「なあ、フィーラシ。俺は今後、お前の言うとうりにする。お前が良いと言うまでずっとだ。だから、最後の頼み、聞いてくんねぇか?」

「…なんだ?」

「ボス…あいつをぶっ倒そうぜ。」

「…何故、そんなことをしないといけない?私たちにそんなことをする理由は無い。」

「あいつが、何か知ってるかもしんねえぞ?研究所と直接関わってるのはあいつだけだ。あの女の子も見つかるかもしんねぇぞ?」

「…。」

「シリファ。」

「…はぁ。その提案、乗ろう。」

 セントを自由にし、握手をする。

「では、計画を話そう。」









 目を覚ますと、動けるようになっていた。

「ん…ここどこ?」



                 第2章 日常 ~完~

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