第10話 崩壊

――――小松公園


私を残して大地君は愛里ちゃんを連れて学校に帰っていく...


パリーーーン!


心が砕け散った...


もう、どうなっても構わない!

大地君は、私を見捨てた!

愛里ちゃんもいない...


浩平...


浩平...


浩平も、もう、私を抱きしめてはくれない!!


私は我を忘れて、気が付いたら、カバンからカッターナイフを取り出し、手首を切っていた。


痛さは、感じなかった...

ぼたぼた落ちていく血が心地よかった...

なんだか幸福だった...

私は、笑っていた...


遠くにやよいちゃんの叫び声が聞こえた...


浅倉さんが私の傷口をタオルで押さえた...


大地君と愛里ちゃんが戻ってきた...


大地君は私のほほを叩いた...

でも、痛さは感じなかった...


愛里ちゃんは心配そうに私を見た...

私は愛里ちゃんにしがみつき、浩平の名前を呼び続けた...

愛里ちゃんは私を抱きかかえてくれました。

そして、私は、そのまま、私は気を失いました。


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