第19話
まだ声色が硬い私を見て、新はクスッと笑う。
そして、まるで子供をあやすように、頭を人撫でした
「次の自己紹介は、金髪の男だ」
キューティーボーイ望央の隣に立つ、金髪の男へと視線を向ける
……この二人凄く似ている。
双子、なのかな。
「もー。ナオ、ムスッとしないで自己紹介しよ?」
「はっ、するかよ。だいたい俺、今日予定あったんだよ」
それもこの女のせいでーー
望央や新に媚び売ってるし。
ナオは小さく、しかし棘のある声でそう零した
「ナオ、早く自己紹介しろよ?」
「はっ、ぜってぇ嫌だ」
新の催促にも、ナオは露骨に反抗する
「……ナオ?」
「げ、涼玖」
「自己紹介、するよね?」
「しねぇよ。だいたい俺がする意味ねぇだろ」
「この前さ」
涼玖は笑顔のまま、静かにこう言った
「オマエ、俺の教科書に落書きしてたよね」
ーーこ、こわい。何これ、大魔王…………?
それに、王子みたいな顔の涼玖から"オマエ"って……!
涼玖の笑みは黒く、完全にナオを捕らえていた
「イ、イヤー。オレ、ベツニ、ラクガキ、シテネェヨ」
強気に見せているが、顔色は真っ青。
必死に涼玖から目を逸らしている。
「自己紹介」
「ェ」
「自己紹介」
にっこりとした、けれど底知れない笑みでナオを急かす
こ、こわっ……。
当事者じゃない私まで震えてくる。
絶対、大魔王だよ……
「……ハイ。自己紹介、ヤラセテモライマス」
そう言って、ナオは渋々私の目の前に立った
「
「え、はい」
「ナオー?それだけ?」
涼玖に促され、ものすごく嫌そうな顔で近づく。
じっと睨んだあと、あらかさまに強い口調で言った。
「……ちっ。俺に近づくなよ」
「あ、はい」
……やば、反射的に返事してしまった。
「ちっ」
もう一度。苛立ちを隠す気はないように、舌打ちをする。
ムカッとしたけどーー
私はたぶん、この人より(精神年齢が)大人だ。
だから、にこりと笑う
「ナオ、よろしくね?」
とびっきりの笑顔で、言ってやった。
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