第4話
何が起きたのか咄嗟に理解できなかった。
ただ
眼前に広がった男の人の顔を見つめる。
艶やかな濡れ羽色の髪と対照的に真っ白な肌。
きれいに通った鼻梁に形のいい唇。
冷たい印象の切れ長の目のなかには
ビー玉のように澄んだ黒より藍色に近い瞳。
カッコいいより
きれいが似合う顔立ちだけど
日常まず見ないレベルの美形だった。
こんな状況であっても
思わず見とれてしまうほどに。
「あきらの口から
別の男の名前は聞きたくないな」
男の人はその端正な顔に
薄く笑みを浮かべて言った。
その瞬間、体が凍りつく。
だって、この人は今。
「どーして…何で、ユキちゃんが
男だってわかったの?
それに……今、私の名前、」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます