第3話 明かされない

俺は警察に駆け込み、撮影した証拠写真を提示して、調査依頼をした。

だが、警察が言ったたった一言。


「そんなの、あなたのデタラメに決まっているでしょう。」


俺はこの言葉にどれほど腹を立てたことか。これだから、日本の警察は当てにならないと言われるのだ。というか、そんなド直球なことを警察が言っていいのか?あいつは本当に警察か?市民を信じ、安全を守ることこそが警察の使命なんじゃないのか?


警察が助けてくれないなら…


俺がやるしかない。ふむ。どうすればいい?


だって、写真はあっても、専門知識がなければ動けないであろう。


それこそ、調査とか捜査とか、可能範囲が限られてくるであろう。


「どうしよう…」


俺は考えた。


考えたが思いつかなかった。


上司を追い詰めるべきか?それじゃただの不審者だな。


キーン


と、突然頭が痛くなった。


「な、なんだ…?」


俺の頭の中の映像には、顔が真っ暗でよく見えないが目の前には髪の長い女性のことを俺の視点の人は殴ったり蹴ったりしている。


映像の中の女性は、「ごめんなさい…やめて…」となんとも切ない声をあげている。


この映像はなんなんだ…?これは、俺になにを伝えているんだ…?


天国のなごみからのなにかのメッセージであることには代わりはないと思う。


だが俺は同時に、に陥った。


その感覚に陥った瞬間、その映像は消えていった。そして、あたりは暗くなり、いつの間にか夜になっていた。


「帰らないと…」


俺の体は、脳に反してどこかに向かっている。


ここがどこなのかわからない。俺はただひたすらに平坦な道を歩いている。

暗くて、湿っている。寒い。体が暑い。息がどんどん荒くなっていく。

意識が遠のいていく。


誰か…助けて…


その一言も喋れないまま、俺は道にへたり込んだ。

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