※読み合い企画からのレビューです
魔女・モルガナの夫である主人公・アレスは、彼女と娘の前で死を迎える
だが、気が付けば転生し、神の手によって勇者に仕立て上げられていた──という導入から始まる本作品は、タイトルを一見すればヤンデレヒロインから逃げるコメディのように思えるが、その実、死ですら分かつことのできない愛を体現した素晴らしいラブストーリーだ
転生しても前世の妻が追い掛けてくる
愛がなければただただ恐ろしいだけだが、互いに愛し合ってさえいれば、これほど感動的な物語はない
この内容をたったの二万文字で書ききった作者の手腕には、お見事と言う他ないだろう
短く、完結しており、手に取りやすい本作
是非一読し、アレスとモルガナの深い愛情を感じ取ってほしい
魔女ヤンデレ物はどうしても狂愛や人外の愛って感じが伝わりますが、この作品は主人公と長年連れ添って来て、人間の価値観でもって世捨て人として、世界から外れた魔女と花婿の日常の幸せ、幸福が感じ取れて、観てる方まで胸いっぱいでとてもいい作品でした!
登場人物達も短いお話の中で凄い生きてて、アレスの誠実さ、一途さ、カッコ良さ、モルガナの愛情深さ、母として娘を思う気持ちと夫を思う妻の気持ちどちらも凄く胸に来る描写でした!
そして最後の史実としても挙げられる子を攫う魔女に対するこの世界としての、母親達の負を具現としての魔女、から夫を迎える妻としての魔女と言う形で表現されてて嬉しい限りです!
私個人の内容的な意見として良かった点と気になる点で挙げると、物語の起点となる魔女の花婿の死、主人公アレスの死因である魔族の襲撃、ここの魔女モルガナの視点がもう少し詳しく欲しかったですね。
そしてストーリー的にアレスが魔族に殺させるのは後々の内容を進める上で凄く良い殺され方だと思います。アレスが勇者として魔王を倒す事を目標にする起爆剤としても十分に機能する上に、魔女が後々の人類を見放す、不信感を持つ事を防止し、全てを清算した上での2人の幸せを作り出すとても良い対立の書き方だと感じました。
にしても12本の花束から33本の花束の流れはカッコよすぎますね!!
そして最後に銀髪巨乳一途良妻賢母魔女嫁は最高やでぇ!!!←ここが本性