第2話
歩美side
—————ガチャ
教室のドアが開く。入ってきたのは天音だった。
とても気まずそうな顔をしている。そりゃそうだよね。
さっきの話聞いてたんだもんね。
「あ、天音やん。お疲れ~。どこ行ってたの?」
桜が話しかけに行く。
「まあ、いろいろと。ところでさ、桜の好きな人って誰?いるって噂で聞いたけど」
「~~~!~~~。~~?」
あんな軽いノリで話してるけど、ほんのり目が赤い。さっき、トイレかどっかで泣いてたんだろう。まさか、泣くほど好きなんてね。まいりました。
「歩美はどうなの?」
どうやって話しかけよう?あっちは気まずそうだからな。
「—ゅみ!歩美ってば!」
「ごめん!何?」
「ぶっちゃけ緒方とどうなわけ?」
ムリヤリの笑顔で言われましても…ここは嘘を通すか。
「ちょっとかっこよすぎて、とてもじゃないけど近づけない…」
「そんなんでバレンタイン告れるの?」
「天音が告白するなら考えなくもない…でさ、ちょっとこっち来て天音。」
「なに?」
「さっきの聞いてたよね?だからそんな目してるんだよね?」
「これは…」
「一応弁明しとくよ?あれは推しとしての好きであって、恋愛的な意味はないからね。勘違いしてそうだったから、さ。」
「そっか、めっちゃほんとかと思った。」
「バレンタイン頑張んないとね。」
天音、卒業したら、私のこと殺していいよ。今はすべて嘘を話していたから。
「はぁ、緒方にLINEブロック解除してもらわなきゃ。」
「そろそろ名前で呼んだらどうなの?」
「桜、そんな簡単に言うけどね、無理だよ、恐れ多いもん。」
「喜ぶんじゃない?」
「ないない。だってこの前2組で騒いでたら『うるせぇよ!』って怒鳴られた…」
「「大丈夫よ(だってそれは照れ隠しだから)」」
「って待って、桜、歩美、天音!時間やばいよ!」
「うわ!ちょっとまってー」
なんであんなにたくさんの言い訳を述べてまで天音に嘘をつく理由が知りたい?
天音と拓真に成功してほしいからに決まってんじゃん。そもそも邪魔するなっていう話だけど。
———ドン
考え事をしてたら誰かとぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさい」
聞きなれた声に顔を上げるとそこには拓真がいた。
「いや、わた「歩美じゃ~ん。拓真と何してんの?」
謝ろうとしたら拓真と待ち合わせをしていたであろう蓮にさえぎられた。
「ぶつかったから謝ろうとしてたところを蓮に邪魔されたんですー!」
「へぇ~わざとぶつかったんじゃなくて?」
「考え事してただけだし!」
「蓮、そんくらいにしときな。歩美がかわいそう。」
「天使だ。天音様…お助けいただきありがたき幸せにございます。」
「「じゃね、また明日!拓真、蓮!」」
「あっ」
って言葉が聞こえたのは私の気のせいだよね?
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