第貳章 山の先住王後継の儀式
一寸法師は、【古事記】の【神武天皇記】の冒頭部分を長々と話して話題が逸れたが【霞童子】と直接関わり合う前に、『狭穂彦王の叛乱』で描写されている出来事をきっかけに【山の先住王】になる前の【
庚「【
一寸法師「【霞童子】と知り合った話の前に、彼にはある意味………【呪詛】のような運命が課されていることをお話しします」
【霞童子】は【真若王】という【
その様子が、庚の知る母・
燎が、その話ならと言って引いている一寸法師に代わって話す。
燎「【真若王】というゲスな小僧が、舎弟や取り巻き女を使って、【古代】に存在した2人の【
この話を始めて聞いた梓、環、鶴姫、【烏帽子太夫】から険悪な雰囲気が漂う。
鶴姫「おい………そのクソ野郎を連れて来い!✕✕✕を切り取ってケツ穴に突っ込んでやる!」
ついでに左右の✕✕も切り取って、テメエに食わせてやる、と鶴姫が言うと環が後に続く。
環「欅お姉様が切り取った後、私が治癒して再び切り取って、リピートしてやる!………フッフッフッ………【医療忍】を敵に回したことを後悔するがいい!」
梓「100回の転生………何億年かかるのかな………それより、【亜神】は100カウントするまで覚えてられるの?昔【全能神】が【獣神】に【パンクラチオン】で1万回優勝したら、【女神】とコンビ解散させてあげるって言って………百何回目かまでは回数をかぞえてたけど、途中で何回目か忘れてコンビ解散が頓挫しちゃったよね」
梓は【亜神】の記憶力はいい加減だと言う意味で言ったことが、結構重要なことだった。
空海「梓ちゃん!それマジ!?」
【パンクラチオン】が行われていた【古代ローマ時代】は、【空海】、【最澄】、【親鸞】は、【人間】として生まれてすらいなかったので知らない話だ。
【ヴィットリオ】は、そういう話もしたことがあったなと言って梓(太上老君)の記憶に残っていることに驚いている。
ヴィットリオ「【亜神】は時間が無制限にあるからな………暇なんだ。奴らは退屈凌ぎに、適当なことを言って賭け事をしたり、【老子(梓)】の話のように思いつきでものを言って有耶無耶にしたり………かなりいい加減だ」
【ヴィットリオ】は、すっかり日常化して慣れきってしまったようだ。
烏帽子太夫「【比類神子】を害された【亜神】が、そんな途中で忘れてしまいそうな、いい加減なことはしないはずよ」
【烏帽子太夫】は、トトカルチョのような感覚で言った【パンクラチオン】の口約束とは【亜神】の心境が全然違う、と言う。先ほどは『BLネタ』に食いついていた【烏帽子太夫】とは別人の知性があるので、今は篁壬の人格になっているようだ。
朔「燎………俺は先も言ったよな。お前は一言
同じ所を抜かしやがってワザとか、と朔が呆れる。
朔「結論を先に言うと、【亜神】は【真若王】が生まれ変わる度に反省しても罪を悔いても永久に許す気はない。梓の【太上老君】の記憶なんだろうが………賭け事の約束を、有耶無耶にした話を聞いて確信した」
朔は、『真若王は、霞童子の手で100回殺されなければならない』ことを付け足した。
梓「無理ゲー」
一言に集約して、この条件の難易度の高さを梓は表現した。
燎「頭ごなしだな………パパは、1回くらいはイケるんじゃね、と思ったが………1回も無理か?」
燎は100回チャンスがあれば、1回くらいはという考え方だ。
梓「父上………本気で言ってるの?これは、『100回中1回』じゃないからね!『100回とも全制覇しろ』って意味だからね!」
そうだよね、と梓は【ヴィットリオ】に意見を求める。
【ヴィットリオ】は、そうだと頷いた。
烏帽子太夫「赦免する気はゼロだったのね………初めから回数をかぞえる必要がなかったということだわ」
100回全て【霞童子】の手にかからなければならないという条件では、もう既に不可能になっていると【烏帽子太夫】は言った。シリアスな話をするので、人格は篁壬で記憶は【烏帽子太夫】のものを語り出す。
烏帽子太夫「【
庚「【
梓「【藤原秀郷】ですね」
庚と梓は、同時に即答した。
鶴姫「名前が違うが………同一人物なのか?」
環「大昔の【藤原姓】は貴族だから………身分を隠す為の別名とかじゃないのか?」
鶴姫より環のほうが、理解力が高いようだ。
一寸法師「庚様は流石だけど………梓は賢いね。同時だったよ。………欅は、少し【歴史】を勉強しなさい。【過去の世界】に【転移】しているのだから、有名な武人は最低限インプットしておくべきだよ。環も………【風魔頭領】だからねえ………」
長兄に、勉強不足を指摘されて鶴姫と環は、努力します、とシュンとして言い返す言葉もなかった。
鋼「あの環様が言い返さない!………これが長兄の威厳か!」
鋼は、口を開いたら一寸法師に言葉のナイフで抉られていたので、おとなしくしていたが環をやり込めた一寸法師に尊敬の眼差しを向ける。
ウラシマ「兄者は、2千年以上………俺たちの兄者だ!」
年期が違うんだ、とウラシマはドヤる。
鶴姫が、バツが悪そうに何をした人か教えてください、と下手に出て言った。
梓「歴史の教科書に載ってる有名なことは、【平将門】の討伐です」
教科書には載っていないが、【ムカデ妖怪】を討伐して【俵藤太】という別名で一躍【英雄】になった、と梓は話した。
鶴姫と環は、その話なら知っている、と教師に叱られたイタズラっ子児童のようになっていた所から復活した。
活発過ぎる少女時代だった鶴姫と環は、男の子が好む『英雄譚』や『冒険譚』が好きだったので、フィクションを交えた読み物の内容は知っていた。人物は知らないが、【ムカデ妖怪退治】の話のほうは知っているというやつだ。
朔「【俵藤太】が討伐したのが、【ムカデ】ではなく【
もっとも、その頃は義理の息子になっていたが、と朔は付け加えた。
庚「息子ではなくて、本当は異母兄弟だったのね」
なぜ息子になったのかは説明しなくても、庚には年の功で予想できた様子なので、朔も聞かれていないことまでは話さない。
源八と鼓文吾は【霞童子】がなぜ【闇嶽之王】の異母弟から息子になったかは、あまり気にしていない────────【先住者】は長命なので兄弟から義子になることは多い────────が討伐対象が変わっていることには、やや不満げだった。
それというのも、【初代山の先住王】の【先住王の本性(真の姿のこと)】が【地這いの神(大百足神)】なので、【初代山の先住王】が【人間】に討伐されたように伝わっているのが嫌なのだ。
遙「ゲンとブンが不満そうだぞ………なんでそんな勘違いされてるのか、説明したほうがよくないか?」
遙に同調して、鋼も【王】と【王の子】では大違いだからな、と言う。
この場に【前世】の記憶が【覚醒】していない【
閃は、挙手して見栄をはったのではないかと言う。
閃「【平将門】を討伐して勢いに乗ったノリで【山の先住王】を討伐したと言ってイキりたかったのではないだろうか………」
鋼「あーあるかもな。けど、それって【山の先住王】が死亡しねえと、話盛れなくね?」
鋼の言葉に、朔が【先代山の先住王】はそれより少し前に死亡していると言った。
朔「【先代山の先住王】は【闇嶽之王(俺)】が殺した」
その言葉に、モニター越しに庚が驚いている。流石に年輪を重ねている彼女でも子の親殺しは衝撃的だったようだ。
それとは対象的に、源八と鼓文吾は驚いているというより納得している表情だった。彼らは現在の【宿体】の朔と同年代なので、【先代】を知らない。しかし【先住王】の『後継の儀式』は聞いて知っているので、本人の口から語られたことに満足している。
鋼「お前、マジでヤベェな………サイコパスか!」
【先住者】のしきたりを知らない鋼が朔にそう言った直後、一寸法師が鋼に跳躍回転蹴りをお見舞いした。
殺気を感じたので鋼は、今回はガードしたが後方へ飛ばされている。
鋼「
鋼は【前世】は【オオナムチ(オオクニヌシノミコト)】らしいのだが、【転身者】なので【未覚醒】だと【前世】を覚えていないのだ。
【オオナムチ】と一寸法師の【前世・スクナビコナ】は、【国造りの神】で2柱で【国造り】したと【古事記】には書かれているが、真相はかなり異なるらしい。故に一寸法師は【オオナムチ】の【転身者】鋼への当たりがキツい。
遙「鋼………お前は、とりあえず
朔の話を中断させたから怒られたんだ、と遙は言う。本当は全然違うだろうが、状況の辻褄は合うのでこれで押し通した。
燎が挙手して、【先住王】の『後継の儀式』について説明させてくれと言った。
庚は、初耳のようで興味を示した。
燎「【先住者】というのは、強い者が【王】として【
庚「単純すぎるわね………でも、そのルールが採用されていると考えると、【
庚は【大嶽丸】や【酒呑童子】は、かなり強いと思うのだがと言うが、これは失言だったことを言ってから気づいた。
庚「ああ………両家は、【人間】に服従していたわね………」
庚の言葉に、燎、棗、環そして凱(環の夫)は、バツの悪い顔をする。彼らはある人の口車に乗せられて、【酒呑童子の
庚「でも、【酒呑童子】も【鈴鹿御前】も若い世代がいるから五千年くらいは安泰ね」
庚は、離れた所にいる
一寸法師が挙手して、【先住王】は別格ですよと言った。
一寸法師「庚様、【先住王】とその直系子孫たちは【
庚「初めて聞くわ………【八百万】より【上位神】になるのかしら?」
朔「上下関係はない。ただ………【古い神】だということだ。もっとも、【前世】の【闇嶽之王(俺)】の父【
【造化三神】と同世代と聞いて、結構な年齢ねと庚は朔に言った。
【古事記】には【造化三神】は【
【大海主之王】の一粒種に反応したのは、源八と鼓文吾だった。彼らは2人揃って挙手して【
庚が、【犬神族】が先祖から情報共有がされていないことにダメ出ししながらも『後継の儀式』についての話の続きを促す。
燎「【儀式】は実にシンプルだ………【先住王】が【後継者】を指名して、指名された【後継者】は【先住王】と
燎は、【先住者】の分裂を防ぐ為に確実にどちらかが死亡するまで闘いは終わらない、と言った。
燎「【
『後継の儀式』は過去に1度きりだったので、他に例がないから立会人に関する情報はこれしかない、と燎は言った。
庚「【先代】を亡き者にして【王座】に就くのは【人間】の場合は、簒奪になるけれど………【先住者】だから感覚が違うのかしら。私が知る限りでは【
庚が今挙げた者たちは【山の民】の【最古】にして【最長寿】の者たちだ。
朔「俺の【前世】の父【
今にして思えば、【大闇主之王】は自分がいなくなること前提だった気がする、と朔は言った。
庚は、世代交代する前に実権を握らせていたのね、と納得した。
庚「デキる【王】だったのね。惜しいわ………【人間】の【王】になってもらいたかったわね」
梓が、闘う前から既に結果は見えていたと言った。
梓「私、【太上老君】の時に【
朔は、オッサン(大海主之王)がいるだろ、と言う。【山の先住王】が最強と言われて源八と鼓文吾が誇らしげにしている表情がモニターに映っている。
梓「だから、殺るなら今しかないと思って………【大闇主之王】を斃した直後の【闇嶽之王】を【大凶星】は背後から強襲したんでしょ」
梓の話を聞いた源八と鼓文吾が、もう【八岐】は葬りましょう、と物騒なことを言っていた。
【烏帽子太夫】は、
庚が、お母様呑気過ぎるわ、と抗議している。
棗「なあ………【八岐大蛇】が【
梓「そうでした。【闇嶽之王】は斃したけれど、トドメを刺していないのですよ。でも、【鬼陸之王】は【闇嶽之王】の勝利宣言をして【山の先住王】と承認したから、息の根を止めてなくてもいいんだよね」
【神竜・
梓が、燎に審判が勝者を決定してるから【大闇主之王】が生きている状態でも後は継げるよねと訊いた。
燎「『後継の儀式』をしたのは、【山の先住者】だけだから我にはわからん。前例もなく………結果的にそれが最初で最後の【儀式】になった………我(大海主之王)の倅は、【人間】たちに討伐されて死亡したのだ」
【大海主之王】の一粒種の【須弥戸主之王】が【人間】に討伐されていた衝撃の事実に、源八と鼓文吾は言葉も出せないほど驚いていた。
燎「我は、倅を殺害されたから甘いことを言っていると思われるかもしれんが………そうか、トドメは刺さなかったのだな」
仲違いしたとはいえ親友の【大闇主之王】が死ぬ所は見たくなかったので、【大海主之王】は『儀式の日』は【念話】の類の一切の連絡手段を絶っていた。【闇嶽之王(前世の朔)】が父殺しを完遂できなかったことに燎は、少しホッとしている様子だ。
庚「燎の口ぶりだと、【大闇主之王】が斃されることをわかっていたみたいね」
【太上老君(梓)】が【闇嶽之王】は最強と言った時点で、【大海主之王(燎の前世)】は【儀式】の結果を知っていたのだろう、と庚は予測する。
燎「【
【儀式】の行われる四千〜五千年前に【大闇主之王】が半隠居状態だったと朔が話したのを庚は思い出す。その頃が【闇嶽之王】が成人した時期だったのだろう。数千年前のことなので曖昧なのは【長命種】あるあるだ。
庚「それじゃあ、【土蜘蛛一族】の報復をしないと決定したのも【闇嶽之王】の采配なのかしら?」
【土蜘蛛一族】を襲撃した【朝廷軍】との【戦争】を避ける判断をした【山の先住王】の采配を高く評価している庚は、興味本位で訊いただけだった。それは俺の判断だと、朔が答えた。
朔「理由は、庚様が言い当てたとおり………敢えて付け加えるなら、【土蜘蛛一族】の特徴は一般的なクモとだいたい同じで、生まれたての時期は餌が必要だ。母蜘蛛は産後に死亡し子蜘蛛に食われて栄養になる。近くに餌がないと共食いを初めて弱い者は淘汰される………この時点でかなり数が減る。しかし、【イワレ】との【誓約】で定期的に【人間】の【生贄】を持って返っていいことになっていたから、共食いの心配がなくなった」
【戦争】するよりも利益が遥かに大きい、と朔は言った。
朔の言葉から【生贄】が【土蜘蛛】の餌になっていたことが判明した。
昔話などで【生贄】を捧げた場合────────【生贄】が若い女性の場合だが────────【あやかし】の嫁になったりするケースが多いので、建前だけのものかと考えていた庚は若干引いた。
刹那「【先住者】、容赦ねえな!」
朔「他人を貶めたり、虐げたりするゲスを間引いてやっていたんだ。むしろ、エコ活動だろ」
刹那の【先住者】へのイメージに返した朔の言葉は完全な開き直りだ。
一寸法師「世のため人のためにならない者を間引いているわけだから、悪いことではないけど………そんな【人間】に優しくないのはエコとは言えないよ」
エコ活動とは認められないが、悪人を間引く行為はむしろ善行と一寸法師は考える。
燎「むうう………我も、【生贄】を捧げよと言えばよかったかもしれん」
若い男の【生贄】なんて【天女族】の娘たちが飛びつくからな、と燎が言うと鋼がショックを受けた表情をした。
鋼「【天女】ってビッチだったのか!………清らかなイメージだったのに!」
遙「強くて若くて見目の佳い男を見ると、襲いかかる『肉食メス豚』だぞ」
遙の言葉に、燎は『肉食女獣』と言ってなかったか、とツッコミを入れる。
梓「何ソレ………ブタは『草食』じゃないの?」
それに対して棗が、家畜のブタは野菜やトウモロコシを餌にしているが野生は違う、と言った。
棗「独身の頃に、【ギルド】から【レッドボア】の間引き討伐の指名依頼を受けて【混合パーティー】で狩りに言ったが………私と燎のほうにやたらと群がって来た」
群れているから倒しやすかったけどな、と棗は当時を思い出して快活に笑っている。
一寸法師「ブタは猪が始祖だから………【爬虫類系】は好物だよね」
燎は【古竜神の大海主之王】の【転生戦士】で棗は【
庚は、気づいているので呆れた表情がモニターに映っている。
洸が、遙に合流する前に【天女】に襲われたのかと訊いている。鋼がそれはウラヤマケシカラン、とちょっと興味津々だ。
遙「俺じゃない。被害者の名誉の為に、誰かは言えないが………そういう出来事があったのは事実だ。だが、【風魔五番隊】が営業している【吉原】に【天女】の若い娘たちを引き抜いたから、【吉原】へ行けば買える」
遙が鋼を唆しているのを見て、閃がソレダメと言った。
閃「遙、唆すのはヤメロ!鋼はガチで金を溶かす奴だから」
遙「俺は、あの【天女】どもが鋼に貢ぐ為にぶっ壊れるまで昼夜働き続けるほうに、3億円賭けてもいいぞ」
遙の言葉に朔が、完全にヒモ男だな、と小馬鹿にした表情で鋼を見た。
ウラシマ「3億円って金額、どこから出て来た?」
ウラシマの素朴な疑問に、遙が俺が暗殺依頼を1件こなした成功報酬金額だと答える。
ウラシマ「マジか!お前、1回仕事するだけで3億!」
庚「遙は、腕
驚くウラシマに、庚は遙の技術だけは評価した。それに対して遙は言い返さなかったので、『性格に難あり』を認めている。勿論、『腕がいい』の部分もだ。
鶴姫「女のほうが金を溶かしてるではないか!【吉原】は女を買う所だろう」
鶴姫の言葉に、刹那が昔話をする。
刹那「500年くらい前になるか………【吉原遊廓】で揚代を【遊女】に払わせた
刹那が【過去世】の【庄司甚右衛門(庄司甚内)】の頃の記憶から、現在は【柳生の庄】で【鍛冶師】をしている曽呂利新左衛門の名前を口にした。
庚「あら………【鞘師】は、【遊廓】の『水揚げ(初めての遊女のお仕事前の儀式)』も仕事の一部でしょう」
実は、【水揚げ】の際にヤバい客や変な趣味の客が当たらないように【遊廓側】が
【鞘師】は、【刀鍛冶】や【研ぎ】も生業にしているが、実は若い娘────────主に生娘────────に『性教育』を施すことも生業の一部であった。
刹那「あのクズ野郎は、【花魁】にも払わせたクズだ」
梓「あったねえ………あれっ!………私、1回もナンパされなかったよ」
刹那の愚痴に梓が便乗しているうちに、思い出さなくてもいいことを思い出してしまった。
梓の【過去世】が【高坂甚内】で、【庄司甚内】、【高坂甚内】、【鳶島甚内】で【風魔の三甚内】の通り名で呼ばれていた。故に三人組で行動することが多く、【くノ一】の【高坂甚内】は、【吉原】でたまに【芸者】として御座敷に出ることがあった。
閃「【風魔のくノ一】だと身バレしていたからではないのか?」
閃の【過去世】が【鳶島甚内】なので、ナンパされなかったことについてフォローする。
朔「単に色気が無かっただけだろ」
朔が、閃のフォローを秒で台無しにした。
遙「【高甚(高坂甚内)】に色気が無かったのは、男装させてたからだろ」
遙は、フォローしたつもりだろうが【高坂甚内】に色気が無かったことを認めているので逆効果だ。
刹那「『くノ一忍◯帖』に登場した【くノ一】たちは、みんなセクシー系だったのに………【高甚】は完全に、イメージぶち壊す存在だったな」
刹那が年齢制限のある作品を口にしたことをツッコむ前に、梓がコブシを構えて刹那に1回ぶっ壊れとく、と瞳孔が開いた目を向けた。
環が、背後から刹那を羽交い締めにして梓へ、サンドバッグはここだ、と暴力行為を唆す。
刹那が母親にあるまじき行為、と批判しながら手足をバタバタして環の羽交い締めから逃げようとするが、絞め技から逃げられない。
刹那と環の身長は同じだが、18才の刹那は体格は既に成人のものだ。それをやすやすと抑え込んでいる環を見ている庚は、【獣神の血】を引いていることを再確認した。
刹那「マジで俺、骨折する!」
環「私は【医療忍】だ。完璧に治してやるから、ヤラれて来い」
庚は、助ける気はなかったが話が停滞するので、それでは環も巻き添えで骨折するのではないかと言うと、環は自分で治せるが痛いのは嫌だと言って、刹那への絞め技をやめた。
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