第4話:助けた男は偉い会社の所長だった。

「いいんです、私のことは気にしないで・・・それより、おじさん・・・

お名前は?」


「おっ、私は「神谷 耕三かみや こうぞう」と申します」


「神谷さん、なんでさっきの男たちとトラブってたんですか?」


「私は「A.C・アーティフィシャル・コーポレーション」って研究所の所長を

やってるんだが、新しいガイノイドのことでクライアントと意見が合わずトラブってしまって、私はよそと契約を結ぼうとしていたことが先ほどの連中の上層部に発覚して・・・それで狙われたようだ・・・」


「へ〜そうなんですね、え? A.Cって主にアンドロイドとかガイノイドとか作って

る会社ですよね」


「そうだよ」


「ガイノイドいいな〜・・・僕はネルを買う前、ガイノイドにしようか迷ったんです・・・だけど値段がね、でホログラムに・・・」

「いや、今はネルに満足してるんですけどね・・・」

「え?神谷さん・・・新しいガイノイドってのは?」


「セクサロイドのことだよ・・・ほらセックスに特化したガイノイドのことだね」

「当社のセクサロイドは画期的でね・・・これまでのセクサロイドとは違うんだ」

「それはもう女性そのものでね・・・おそらくガイノイドだと言わなければ分からないだろうね」


「そうなんですか・・・セクサロイドか・・・いいですね、うらやましい」


「トッキー・・・やっぱり私とセックスできないことがイヤなの?」


「いやいや、ごめん・・・そう言うんじゃなくて・・・」


「ごめんね、私トッキーを満足させてあげられなくて・・・だからね行っていい

んだよ、風俗」


「いいよネル・・・セックスできないことを気にしなくていいから」

「それより、そんなことなら神谷さん、またあいつらに狙われるんじゃないん

ですか?」


「そうだね、困ったね」

「あ、ところで君、名前は?」


「俺は「月並 時生(つきなみ ときお)」です」


「月並さん・・・あんた強そうだ・・・どうだろうか、よかったらしばらく私の

ボディーガードお願いできないかね」

「うちの研究所の者たちでは心もとない、かと言ってガードを雇うってのもな」

「どうかね、頼めないかね?」


「お、俺がですか?」

「俺はボディーガードなんてやったことないですよ」


「これもなにかの縁だし、引き受けてくれると助かるんだが・・・トラブルが終息

するまででいい」


「でもな〜」


「タダでとは言わない・・・ボディーガードに見合った報酬は払うつもりだが・・・

どうかね?」


「高額報酬は魅力的ですけすけど・・・」


「じゃ〜こうしないかね・・・報酬もそうだが、君にガイノイドを一体提供する

ってのは?・・・プロトタイプにはなるんだが新型と遜色のないガイノイドだが」


つづく。
















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