第14話 レゲエミュージシャン
「ミセス・ジェリー。ジャマイカから、やってきたコールマンというレゲエミュージシャンが、ぜひ、我が店でプレイしたいと、申しております。」
Hは、ありのままを、ミセス・ジェリーに伝える。ミセス・ジェリーは、言う。
「レゲエね。ウチは、ジャズのお店。門前払いといいたいところだけど、ふーん。どうかな?ジャマイカと言ったね。ジャマイカは、カリブ海に浮かぶ島。ここ中国の楼蘭から、軽く地球半周するくらいの距離だわ!大西洋を渡らないとこれないものね。」
「いかがなされます。ミセス・ジェリー。私は、面白いと思いますが。」
Hは、感じたことを、素直に述べる。
「そうね。わかったわ。でも、いきなりという訳にはいかないから、まずは、実力拝見してからよ。明日、夕方来るように伝えて頂戴。」
「かしこまりました。ミセス・ジェリー。コールマンには、そう伝えます。」
Hは、その旨をコールマンに伝えると、彼は、酒を飲んでいくという。そして、ポケットから、コインを出して、これでいいかと言う。それは、ウイスキーコップ1杯分のお金だった。コールマンは、カウンターに座ると、バーテンダーのトムに1杯分頼み、ジャズの演奏に聴き入った。
店内は、騒々しく、ジャズ演奏を流すバンドメンバー全員が汗だくになっている。まわりの客も、おしゃべりに夢中である。
コールマンは、カウンターで、しばらくすると、腕を組んで、うつらうつらと、眠ってしまった。
店内は、騒々しく、今夜も過ぎる。
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