異世界で一途に童貞を貫いた元勇者の俺、帰って純愛したいのに爆乳エロイン達が全力で邪魔してきて困ってます
月美夜空
第1話 猫の為に童貞を貫き通した男
「な、何で私の魅了が全く通じないの!?」
目の前で驚愕の表情を浮かべているのは魔王バルバロッサ。この世界の全ての男をその可愛さで自分の駒にして奴隷化、全ての女を自分のハーレムにしようと企んでいた女だ。
「あんたは魔力の全く持たない歴代史上最弱の勇者の筈でしょう!?魔力も持たずに私にメロメロにならないなんて、男である以上ありえないわ!!こうなったら大サービスよ!!まだハーレムの子にだって見せた事がないんだから感謝しなさい?」
そう言ってバルバロッサは顔を赤くしながら真っ黒なドレスを脱いで下着姿になり、ブラをも剥ぎ取って自分の爆乳を惜しげもなく曝け出した。
男なら誰でも理性を忘れてむしゃぶりつきたくなるような豊満な胸が、ブルンブルンと揺れる。綺麗な淡いピンク色の先端部分も見事なもので、その美しさはもはや芸術と言っていい。だけど――
「無駄だ。俺には効かない。そんなもん効かないんだよバルバロッサ。でも爆乳をありがとう。確かに素晴らしい。お前の美貌とおっぱいは芸術だ。俺じゃなきゃ完全に終わりだよ。見事なパイだ」
「ど、どうして!?私のおっぱいを見て何でそんな余裕なの!?まままさか、あんた私に下も脱げとでもいうの!?なんてハレンチな勇者なのかしら…」
「待てやめろ!言ってない!無駄だ!無駄なんだよバルバロッサ!!女の子がそんな事するな!」
「くっ…でももうそうするしか…私のプライドが許さないのよ!!」
羞恥でさらに顔を真っ赤っ赤にした魔王が、パンツを脱ごうとしている所を勇者の俺が慌てて止めている――そんな異様な光景の中、ようやくダンジョンで囮を引き受けてくれていた仲間たち三人が追いついた。
「遅れてごめんね
半裸のバルバロッサを見て、呆れ顔で可愛く笑うこの女の子はクロエ。黒髪を肩まで伸ばしており、パーティの中では一番見た目が俺が元いた世界の日本人に近い。クラスは賢者。パーティ結成当初からずっと一緒にいる謂わばこの世界における幼馴染みたいな存在だ。
「流石は奏多様ですわあ。早速魔王をこんなエッチな姿にしてしまわれるなんて。やっぱり奏多様はハーレムを作る素質がありますわ!で、魔王を脱がすのに一体いくら払ったんですの?」
恍惚の表情を浮かべている銀髪ロングの女の子はイクシア。クラスは聖女。ひょんな事から命を助けて以来パーティに加わった。一応正真正銘の聖女ではあるが、とにかく金に汚く話すとキリが無いが、簡潔に言うと性格が色々な意味で終わっている。
「大丈夫!?奏多ちゃん怪我してない?お姉ちゃんが来たからもう安心だからねっ!!」
そう言って俺を抱きしめて頭をわしゃわしゃと撫でている女の子はロザリア。クラスは聖騎士。元聖騎士団団長だが、とある一件で強引に勇者パーティ入りした。年は変わらない筈なのに、あくまでお姉さんとしての立ち位置に拘っている変な子。
「ちょっとロザリア!私の奏多から離れなさいよ!」
「そうですわロザリアさん。奏多様はみんなの奏多様ですわよ?」
「いいじゃないちょっとくらい。ねっ?奏多ちゃんも嫌じゃ無いわよね?」
加勢に来てくれたかと思いきや、魔王そっちのけで俺の取り合いを始める俺の仲間たち。
意味不明な状況を前にしてバルバロッサは口をパクパクさせていた。
魔王である自分を無視された事に対する困惑、悔しさもあるだろう。だが俺にはバルバロッサの気持ちが痛いほど分かっていた。一番の理由はそれではない筈だ。
俺は彼女にゆっくりと口を開く。
「お分かり頂けただろうか?彼女達の破壊力を」
「そんな…っ。なんて可愛さなの…?なんておっぱいなの…?なんて…ムチムチ加減なの…?」
そう。俺のパーティメンバーはとんでもなく美少女でおっぱいがでかい。そして何故か常に露出が高い服を着ている。
揺れる。今も少し動くだけですごい事になっている。そりゃあもうバインバインさ。クロエ達に自覚はないが、正直エロの権化と言っても過言ではない。
案の定、女だけのハーレムを目論んでいたバルバロッサはクロエ達の破壊力に目が釘付けになっていた。
俺は遠い目をして、バルバロッサに語りかける。
「……長かったなあ」
「え?」
「俺たち三人は共に長い時間一つ屋根の下で暮らしてきた。その間毎日毎日おっぱい、時には全裸で誘惑され続けながらも俺は貞操を守り続けたんだ。バルバロッサ…。お前も確かに可愛くて美人で爆乳でムチムチ加減も最高だよ!だけどなあッ――」
「……ッッ」
バルバロッサが息を呑む。それでも俺は口撃の手をやめない。
「お前クラスの美少女の裸なんざ毎日毎日見飽きてるんだよ!こっちはよおおおおお!!
「がーーーーーーん!!!」
哀れなり魔王。ガックリと項垂れる姿にはもう魔王たる威厳はなくなっていた。
よく考えたらコイツ、人殺しとかは全くしないんだよな。
馬鹿な部下が勝手に暴走して人間を虐殺しようと企んでた事もあったが。こいつに関してはハーレム作ろうとしてただけで実は無害だったりする。男は喜んでコイツに仕えていたようだし。
「信じられないわ…。こんな三人に迫られて未だ貴方は童貞だというの!?貴方のそのとてつもない力の源は何なの…!??」
「くぅちゃんだよ」
「くぅちゃん?貴方の恋人?」
「いや、猫だ」
「はへ?」
バルバロッサは頭上に?マークを浮かべて、可愛く首を傾げた。くっ…こうしているとただの美少女にしか見えん。こんな娘を倒さないといけないのかよ。
「この世界のラスボス――つまりお前を倒せば家で待ってる猫のくぅちゃんを人間にしてくれると女神ヴィネラは約束した。俺がお前を倒す理由は一つ。元の世界に帰り、くぅちゃんと恋人になる為だ!!」
「つまりあんたは猫ちゃんと恋人になりたくて、あの三人からの誘惑を耐え続けたと言うの!?猫ちゃんがあんたの事好きかどうかも分からないのに?」
「くぅちゃんは俺の事が大好きに決まってる!!!」
正直いつ理性を忘れて猿になってもおかしくなかったよ。何度クロエ達と合体してしまおうと思った事か。
止めどなく貯まる性欲。いつでも抱ける美少女がすぐ側にいるのにティッシュに放出する日々。あまりに辛くて号泣する日もあったよ。
そんな日々の中でもくぅちゃんへの想いだけは忘れなかった。忘れたくなかった。
俺の事をくぅちゃんが好きかどうか分からないだって?今でも甘えるくぅちゃんを夢に見るよ。はは、そんなくぅちゃんと相思相愛じゃない訳が無いじゃないか。無いったらないんだよ!
「うう…何なのこの勇者。もう訳がわからなすぎて私の頭が痛くなってきたわ…。けど私があんたならそんなの絶対耐えられない事も確かね」
バルバロッサは暫く頭を抱えた後、真っ直ぐに俺を見据えた。彼女の周りに漆黒の絶大なオーラが現れる。
どうやら本気になったようだ。
「認めてあげる、あんたは強い。私、あんたに興味が湧いてきたかも。男は嫌いだけど特別に私のハーレムの一人に入れてあげる!」
「それは無理だ。俺はくぅちゃん一筋だからな!俺はお前を倒して、くぅちゃんを抱くんだよッ!その為に血反吐吐きながら糞エロい誘惑も我慢して努力してきたんだッッ!」
「…本当によく頑張ったわね。あんた本当に凄いわよ。でも私も負けられないの。せめてあんたに勝って、私が毎日膝の上でいい子いい子してあげるわ!」
くそっ、涙が出そうだ。まさかラスボスである魔王が俺を理解してくれるなんてな。
だけどコイツを倒さなくては俺の戦いは終わらない。
俺は身体中に闘気を纏う。俺には魔力の才能が全く無く、
バルバロッサの魔力のオーラにも引けを取らない大きさである。
いや、俺の方が一歩上か。
「何という凄まじいオーラ…」
「これが童貞のオーラだッッ!!」
「めちゃくちゃ気持ち悪い発言なのに、なんかキュンキュンしちゃう!だけど私は煉獄魔法を使う最強の魔王よ!私にだって負けられないプライドがあるッ!」
小細工など不要。長期戦になると魔法を一切使えない俺はジリ貧で負ける。
この一撃で決める。俺は身体中の闘気、儚く右手に散っていった精子の無念を右手に全て集めた。
バルバロッサも俺の意図が分かったのか、彼女の周りにより凶悪な魔力が膨れ上がる。奥義を使うつもりなのだろう。が――
「無駄だ。遅いッ!」
「な…」
俺は一瞬でバルバロッサの目前に間合いを詰めた。
発動までの時間。魔法を使う者の唯一の弱点だ。体術のみを極めた俺の方が速さでは上回る。
「俺の童貞力がお前の魔力を上回ったようだな」
「私の…負け?そんな…誰にも負けた事ないのに…」
「大丈夫。痛みを感じる前に意識が無くなるようにしてやる。できればお前とは別の関係性で出会いたかったよ。いいダチになれたかもな」
「………キュン」
怯えるバルバロッサに優しく話かけると、彼女は何故か顔を真っ赤にしていた。くそっ、めちゃくちゃ気が引けるぜ。
でも仕方がない。仕方がないんだ…ッ。俺は心を鬼にして目を瞑りバルバロッサに拳を振り上げた。
「終わりだバルバロッサ。ありがとうな。
「きゃあああああ好きになっちゃったあああ女の子にしか興味無かったのに私男にしかも童貞に恋しちゃったああああいつか絶対あんたに会いに行くんだからあああああ」
さらばバルバロッサ…。もう会う事も無いんだろうな…。
バルバロッサは何やら大声で叫びながら星となった。
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