第74話

本当に申し訳なさそうな顔をするヨウはお兄ちゃんなんだな、と改めて思った。




「弟くんって何歳?」


「高一」


「ふーん」




戻って来た弟くんに問いかけると素っ気ない返事が返ってきた。私より一つ下か。




「あんたは?」


「高二」


「俺より歳上だからって調子乗んなよ」




私に当たり強い。いや、それが普通の反応なのかな。


彼にとって私はお兄ちゃんの家に上がる見知らぬ女なんだから。




「あんたのことをどうにでも出来るだけの力、俺は持ってんの」


「…」


「俺は兄貴の左腕。だから周りに群がる害虫を駆除すんのは俺の役目だし?」




カレーを食べる手を止めて、私に挑発的な目線を寄こす弟くん。


私も害虫の一人って言いたいの。




……そうかもね。


私はそこら辺にいるヨウの周りに群がる女達と同じで底辺の、更にそこから下の女。



でも、それだけの女だったらここにはいない。

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