第7話 お昼休みとその後

昼休み、弁当を開きながらスマホを見ていた俺は、思わずニヤけてしまった。


「楽しみにしてる。」


さっき送ったメッセージを見返しながら、華乃の「私も。」という返信が頭の中で何度もリピートされる。


そんな俺の様子を見ていた友達のKが、ニヤニヤしながら近づいてきた。


「お前、朝からずっと気持ち悪い顔してるけど、何かいいことあった?」


「は? してねえよ。」


「いや、してる。絶対してる。なんか楽しそうだし、スマホ見ながらニヤついてるし……さては、彼女でもできた?」


「ちげーよ。」


反射的に否定したけど、実際どうなんだろうな。俺たちはまだ付き合ってるわけじゃない。でも、昨日の会話を考えれば、少なくとも華乃は俺のことを好きだって言ったし……。


「いやいや、怪しいな~。お前がそんな顔するなんて、相当のことだろ。」


Kは俺の肩を軽く叩きながら、俺のスマホを覗き込もうとする。


「ちょ、見るなって。」


「ははっ、やっぱり何かあるんだな?」


俺はため息をつきながら、適当に弁当を口に運んだ。


「……まあ、ちょっとな。」


「ちょっとって、どのレベルよ?」


「……昔、俺がずっと避けられてた相手から、突然LINEが来た。」


「え、なにそれ、青春か?」


「うるせぇよ。」


「で、で? それからどうなったん?」


Kは完全に興味津々といった感じで、身を乗り出してくる。


「昨日、夜中まで電話して……そんで、今日会うことになった。」


俺がそう言うと、Kは一瞬ぽかんとした後、大げさに机をバンッと叩いた。


「えっ、えええ!? それって、もうほぼ告白みたいなもんじゃね?」


「……どうなんだろうな。」


「いやいやいや、お前絶対意識してんじゃん! ってか、向こうもお前のこと好きなんじゃね?」


俺は少し黙ってから、小さく笑った。


「かもな。」


そう言った瞬間、Kが「うわ~~!!」と変な声を上げて俺の肩をバシバシ叩いてきた。


「やっば! 俺、今日めっちゃワクワクしてきたんだけど!」


「お前がワクワクしてどうすんだよ……。」


俺は苦笑しながら、スマホをそっとポケットにしまった。


放課後、華乃に会う。


たぶん、今までの俺たちとはもう違う。


そう思うと、少しだけ鼓動が早くなった。

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