零の存在

白湯水

プロローグ

キーンコーンカーンコーン


構内に軽快なチャイムの音が鳴る

生徒達は授業という圧力から解放され歓喜の顔に満ちている

空はすでに橙赤色で校舎の壁を真っ赤に染める


「この空を清々しいって表していいのかな?」


少女が一人空に一番近いところで呟く

カーカー…カーカー

遠くの山から烏の声


「どうせなら私も君達のように在りたかった」


少女は目を瞑りながらまたぽつりと呟く

そして、空に向かって一歩羽ばたく


「自由って儚いね」


そうして彼女は一段と赤く校舎の壁を染めた

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