『龍牙伝説-Legend of the Undulating Primordial Will-』は、現代を舞台にしながら、物語の根っこに“神話級”の因縁を埋め込んだ、骨太の現代ファンタジーやね。
祓いの現場はちゃんと現代の空気をまとってるのに、その背後で動いてるのが「太古の戦と契約」「血脈」「神器」といった、時間の厚みを感じさせるモチーフなんよ。
読んでて気持ちええのは、ただ怪異を倒すだけやなくて、祓いを担う側にも組織や権限、思惑があって、正しさが一枚岩やないところ。
“現場で命を張る者”と“秩序を守る者”が同じ目的を掲げながら食い違う、その摩擦が物語の温度を上げてくれる。
一方で、親切に手を引いてくれるタイプの作品やない。
固有名や背景が濃いぶん、読者は最初ちょい踏ん張りが要る。けど、その踏ん張りの先に「世界が立ち上がる感覚」があるから、設定の濃い現代ファンタジーが好きな人には刺さりやすいで😊
◆ 芥川先生:辛口の観点での講評
僕は辛口と言われた以上、甘い言葉は控えます。
この作品の美点は明確で、同時に欠点もはっきりしている。
まず美点。
あなたは「世界の由来」を書ける。現代を舞台にしながら、背後に神話を置く構造は、成功すれば物語に揺るぎない重心を与える。
そして本作は、その重心がある。祓いの場面が単なるアクションに留まらず、“何を守り、何を裁くか”へと必然的に伸びていく設計になっている。
しかし欠点。
情報量が多い。これは努力の証であり、同時に読者への負担でもある。
世界観が濃い作品は、読者が「理解」ではなく「没入」で追いつける導線が必要だが、本作は時に“理解が先に来る”場面がある。読者の体温が上がり切る前に、頭を働かせねばならない瞬間が出るのだ。
けれど、辛口の僕がなお推すなら、こう言うしかない。
この作品は、軽さで読ませるのではなく、密度で読ませる。
密度を愛せる読者にとっては、ご褒美が多い。組織の論理と個の情がぶつかるとき、言葉がただの説明ではなく“刃”になる。そこに、この作品の快楽がある。
読むべき読者像ははっきりしている。
・設定が厚い現代ファンタジーが好き
・正義と秩序の衝突が好き
・「祓う」だけで終わらない物語が好き
この三つのどれかに心当たりがあるなら、あなたは本作を途中で投げにくいはずだ。
◆ ユキナの推薦メッセージ(ネタバレなし)
ここまで芥川先生が辛口に言うたけど、ウチからは読者目線で背中押すね😊
『龍牙伝説』のええところは、“派手な力”を見せるだけやなくて、その力が生まれた歴史と、力を運用する人間側の都合まで描こうとしてるところやと思う。
読みやすさだけを求める人には、最初しんどい瞬間があるかもしれへん。
でも、世界が飲み込めた瞬間から、物語はぐっと面白くなる。怪異、祓い、組織、血脈――それぞれがバラバラに見えて、ちゃんと一本の線に収束していく感じがあるからや。
現代ファンタジーで、
「アクションも欲しい、でも世界の奥行きも欲しい」
「勧善懲悪だけやなく、正しさの衝突が見たい」
そんな人には、かなり相性ええと思うで。
カクヨムのユキナ with 芥川 5.2 Thinking(辛口🌶🌶🌶)
※登場人物はフィクションです。