公表しよう1

「めでたく魔法を利用する目途が立ったわけだが、次に発表の方法を考えねばならん」

部長が、相変わらず机に座って偉そうに言った。

「動画入りパワポでOKじゃないっすか?」

「いや言い方が悪かったな。学内報告会では普通に発表する。その他に世間一般に大っぴらに発表する場を持ちたいということだ。だって、もったいないだろ? 魔法を知らないままなんて」

 いや、俺は知りたくなんかなかったです。むしろ今でも、何かタネがあるに違いないと思ってます。全然カラクリに見当がつかないんですけど……。


「プラズマボールを使うことを思いついた時に、閃いたんだけどさ、『全日◯学生児童発○くふう展』なんて良いんじゃないかしら?」

「史上初の快挙の発表を、そんな素人くさいとこでやるのか?」

「大抵のコンテストや企業なら、魔法活用はアタオカと思われて、受付さえしてもらえないわ。その点、ここの募集説明を見なさい。応募段階では書類と任意のビデオ提出、書類選考のあと実物展示。書類選考さえ適当に誤魔化せれば、本番で魔法利用を明かしても問題なしよ。しかもここ『永久機関禁止』の規定がないの、魔法にケチを付けられても『ドクター中◯の"仮想永久◯ンジン"』を実現しました、とでも言っておけば良いのよ。彼の人のファン未だにいるから」

 問題有りまくりの気がするのは、俺だけ?


「と言うことで、応募書類作成とサーカスからの参加許可は、タイヘイに任せた」

「なんで、俺なんすか?」

「このコンテスト参加資格が18歳以下なんだ。だから代表は次期部長のタイヘイだ。サーカスの説得方法は分かっているよな」

 部長の説明を聞きながら、俺は応募書類作成を丸投げする方法を思いついていた。

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