第18話
「ちょい待て。ってなるとお前の言い方、あれには問題あったな」
「?」
「おい道宮、今日帰ったらちゃんと俺の家が定食屋で飯食っただけってちゃんと言えよ?」
「え、なんで?」
キョトンと飯田くんを見れば意外にも真剣なまなざしをしていた。飯田くんの家が定食屋ってそんなに重要なことかな。
別にそんな細かいところまで言う必要はなくない?飯田くんの家にいくとはちゃんと伝えたし、ごはんも飯田くんのとこで食べるからいらないって言ったし。そんなに情報に差異があるようには思えない。
必要性を感じずに首を傾げると「お前がよくても俺がよくない。ちゃんと説明しとけ。ついでにお前のことはそこそこ仲のいいクラスメートにしか思ってないってことも伝えとけ。いいな?」としつこいぐらいに念押しされた。
そこまで言うならするけど…必要かなぁ?いまいち納得はしていないけど約束したので家に帰ったらそうやって連絡入れておこうっと。
「うっし。じゃあ家まで送るわ」
「ん?別にいいよ?」
「あほか。こういう時はそういうもんだって受け入れとけ」
カッコつけさせろよ、とおどけてみせる飯田くんにそこまで言われたら断るのも失礼かとお言葉に甘えることにした。本当に大丈夫なんだけどね、そんなに遠くないし。街灯もあるし。
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