第6話

「僕の6人の恋人」6


楽しい時間はあっという間に過ぎ去った。


ゆい「今日は楽しかったね」


僕「そうだね」


ゆい「ほんと…楽しかった…」


そう言うゆいはどこか寂しそうな顔をしていた。


僕「また一緒にデートする機会はこれからもたくさんあるんだ。だからそんな顔しないでよ笑」


そう僕が言うとゆいは微笑を浮かべ…


ゆい「それもそうだね♪」


と言って明るい笑顔を見せてくれた。


ほんと…その笑顔は反則だよ…


僕はまた頬が緩んでしまった。


ゆい「それじゃあ、またね♪」


そう言って手を振るゆいに僕は…


僕「あぁ…またね」


と言葉を返すのだった。


〜数分後〜


アキラ(ゆい、ちょっと代わってくれ)


ゆい(ん?どうした?)


アキラ(俺たちに隠し事ができると思うなよ?)


ゆい(・・・)


アキラ(お前も気づいてんだったら早く俺と代わればよかったのに…)


ゆい(わかった…でも暴力はダメだよ…?)


アキラ(あぁ…わかってるさ…)


ゆい(それじゃあ…任せるね…)


アキラ(あぁ…任せろ…)


〜交代〜


アキラ「さぁ…いい加減出てきたらどうだ…?」


俺は1人、そう呟く。


アキラ「跡をつけてきてんのはわかってんだよ…それとも俺の方から行ってやろうか…?」


そう言うと物陰から知らない男が出てきた。


アキラ「で、お前はどこの誰だ?」


???「俺、ゆいのことが好きなんだ…!俺と…!付き合ってくれ…!」


アキラ「残念だが…俺にはもうパートナーがいるもんでな…断らせてもらうぜ」


そうだ。


ゆいはよく男に付き纏われる奴だった。


そのたびに俺が男どもを振ってきた。


ほんと…嫌な役をさせられてるもんだ…


???「それでも俺は…!ゆいのことが…!!」


アキラ「うるせぇな…話し聞いてたか?俺がお前を振ったこと理解できてるか?」


正直言って面倒くさい…


だから俺は手っ取り早く話をつけたかった。


???「俺は…こんなにもゆいのことを思っているのに…君がその気なら俺は…」


なんだ…?


男の様子がおかしい…


俺が様子を見ていると…


???「ゆいぃぃぃ…!!」


アキラ「!?」


野郎!!俺に襲いかかってきやがった!!


アキラ「クソがっ…!振られたからって逆ギレかよ…!!」


だから嫌だったんだよ…!


こんなクソみてぇな野郎に襲われる羽目になるなんて…!


しかもこの体じゃ力が弱すぎる…!


女の体なんて不便で仕方がねぇ…!


アイツが今この場にいたなら…俺はこんな目に遭わずに済んだってのに…


ぐっ…押し負ける…


もう…ここまでか…


つづく…

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