空を翔ける試作機のコクピット。
死と紙一重の高度で、彼はまだ見ぬ『青』を追いかけていた。
問題児と揶揄されながらも、卓越した操縦技術を持つ青年・キョウヤ。
彼が所属するのは、巨大戦術兵器《シーガル》のテストチーム。
自由落下、叱責、整備、皮肉、脱線。
過酷さとユーモアが交差するその日常は、
ある日を境に、静かに戦場へ傾き始める。
選ばれた新型機、不可解な人事、そして『複座』という異例の構造。
司令の沈黙が示すのは、軍の深部に潜む〈何か〉の意志。
「空に挑む者」と「海を掘り下げる者」──
どちらも重力という名の真実に抗いながら、『青の先』を目指していた。
これは、『空と海の境界』に挑む少年たちの、戦場群像SF。