カコイ村へ
錆びた鍵は、古い時代のもので、形が可愛いので気に入っている。鍵穴に差して回し、カチッと音がしたのを聞いて、草原の方へ振り返る。
一昨日の嵐が嘘のように、空は晴れ渡っていた。ちぎれちぎれに雨雲の残りは浮かんでいるが、小さくて力を持つことはないそれらは、空の広さを表すのに一役かっている。
先生も、いつもの白の衣に出がけ用の深草色の羽織を着ている。手には杖をついて。先生が魔法使いと呼ばれているとは言っても、杖は普段から使っているわけではなく、こうしてクラムと外に出る時だけ持っているのだ。特に足が悪いという訳でもないから、用途が何かはクラムもよく知らない。
「行こうか」と先生が振り返る。鍵をカバンに仕舞い、はいと答えて先生の横に駆けた。短い草原は雨を吸い込み太陽を浴びて、生まれたてのように生き生きとし、風に揺れている。丘を上まで上がってくると、遠くに森と小さく村が見えた。久しぶりの景色に大きく息を吸い込む。自然の香りが充満する。
「気持ちがいいですね」
肩から斜めにかかる鞄の紐を持ちながら先生に話しかける。
「そうだね。嵐が過ぎたから、しばらくはこの気候が続くだろうね」
今日は途中で寄り道などもしないから、このまま一時間も歩けば着くだろう。ふと、さっきも考えた杖のことが頭をよぎった。
「先生、その杖って、いつも外出のとき何のために持っているんですか?」
「ああ、これは」と一度軽く地面にトンとつく。
「何かがあったとき、この杖が代わりになってくれるのさ」
そう言って親指で、鳥の頭のようになっている持ち手の部分を擦った。
村の入り口には細い木の門のようなものがあって、そこの上の中央に燻んだ色の金のベルがついている。外から来た人は、それを鳴らして入るのが決まりになっている、と村で仲良くなった人に教えてもらった。
その細い木が原木のまま組み合わさって出来ている門の下まで来たとき、クラムは手を伸ばしてベルに触れた。このベルは、見た目の大きさから想像するよりも遠くまで聞こえる音が鳴る。野原よりは舗装され、草の生えてない村の道を、杖をつきながら後ろからやって来た先生がクラムを見る。
「律儀だね」
「先生がやらないから代わりにやってるんですよ。先生もこういうの、大事にしてるじゃないですか」
クラムは日々の生活を思い出す。
「あれは霊魂であったり、自然の流れが関わるからやっているんだよ。世界のもっと、大きな流れに関わることだ。
この村のあれは、ある意味人間社会の仕組み上できたものだから、私は手を出す気がないよ」
そんな話をするうち、ベルの音に気づいて道脇の家から人がひょっこりと顔を出す。まだ子供で、その子はこちらを見ると驚いたように慌てて中へ入っていった。家々は簡易的な作りだから、声が溢れて聞こえてきてしまう。
「ママ!魔法使いの人が来たよ!」
元気のいいその声にクラムは思わず笑ってしまう。きっと中で報告を受けた母親も笑っているだろう。
この村で「丘の向こうの魔法使い」と呼ばれている先生は、畏怖されながらも慕われている。灯台守としてこの島の西の海を守っている先生は、都から離れたこの小さな西端の村を守っているのにも等しい存在なのだろう。
先生は行く宛が決まっているようで、歩みを進めていく。村の道を歩きながら、久しぶりに来るこの場所をよく観察するように、クラムは首を動かした。木でできている家の作りはほぼ全て同じで、それが村の可愛らしい外観を作り出していた。作り以外はそれぞれに花を飾ったり、玄関飾りをつけたりしている。
村の中央の広場にある噴水が見えてきたところで、先生は道を右に折れた。細道に入っていく。クラムは通ったことがない道だ。村から森へ行く時の方角だというのはわかる。
「こっちなんですか?」
家の間のかなり細い、私用のような道を通るのでいいのかと思い尋ねた。
「いいんだよ、離れないように」
それだけ言って進んでいく。やっと開けたところへ出ると、もう森の目の前だった。そこにポツンと、他とは少し作りの違う家が建っている。先生はそこへ足を進めていくので、クラムもついていく。玄関まで来ると、ドアについている鉄の輪を三回打ってノックをした。
はぁいと陽気な声が聞こえ、ゆっくりとドアが開く。
「おや、まあ、久しぶりじゃね」
現れたのはフサフサと長い白髭の生えた、小さなお爺さんだった。
邪魔してもいいかい、と尋ねる先生の声は珍しく丁寧だった。
「あぁ、ああ、もちろんじゃよ」
お爺さんは嬉しそうにドアを広く開けて招いてくれる。先生の後ろに隠れるようになっていたクラムの姿を見ると、キョトンとした顔をするので、笑いながら挨拶をした。
「はじめまして、クラムと言います」
おじいさんはほう、ほうと頷き、ドアの中に入れてくれてから先生に尋ねる。
「お弟子さんをとったのですかい?」
先生は顔をおじいさんに向けながら、
「そうなってくれたらと思ってるよ」と、冗談めかして答えていた。
通された部屋は工房のようだった。この家にはこういう部屋ばかりなのじゃよ、とお爺さんは笑った。促された椅子に座っているとドアが開き、お爺さんがお盆を持って現れる。お盆の上にはお茶の入ったコップが乗っているようで、危なげだったのでクラムは思わず立ち上がりそばに寄った。
「持ちますよ」
にこやかに盆を支えると、ありがとう、とクラムにそれを預ける。持っていって、先生のそばの台に置いた。先生は手を伸ばせば取れる距離なので、クラムは自分の分のコップだけ手に取って元の椅子に座る。おじいさんは切り株のようなものを引きずってきて、私たちの前に座った。
「気を使わなくてもよかったのだよ、頼み事をしにきているのはこちらなのだから」
先生がコップに手を伸ばしながら言うと、いやいや、とお爺さんは笑う。
「守りの魔法使いをもてなさないなんて、バチが当たってしまいますよ」
ケラケラと、楽しそうに笑う。先生も珍しく穏やかな表情だ。
「お二人は知り合いなんですか?」
クラムが尋ねると、先生が先に相槌を打ってくれた。
「ああ、昔世話になってね」
「まだわしが二十五の、職人としては駆け出しの頃に、魔法使いさんとこの家の屋根が抜けたことがあってね。それを直したんじゃよ」
「今日は天気がいいとか、釣った魚がデカかったとか、よく話しかけてくるのは参ったものだけど、腕は丁寧だったからね」
お爺さんも先生も楽しそうに昔を語らうのを見て、クラムも嬉しくなり笑みが溢れる。しかしそこでん?と疑問が湧き口を挟んだ。
「お爺さんが二十五の頃って、先生いくつだったんですか」
二人が会話を止め、クラムを見る。お爺さんが先生へ視線を移す。
「なんだ、言っておらんのですか」
先生はそれに構わずはぐらかすように言う。
「魔法使いに歳なんて聞くのは野暮なんだよ」
クラムは軽く口を尖らせた。こういうときにばかり魔法使いの呼称を利用するのだから。
お爺さんはやりとりを見て笑っている。やはり先生の方が付き合いが長いからか、自分から勝手に言うのはやめておくことにしたらしい。ムスッとしたままコップのお茶を飲むクラムを先生は横目で見る。
「そんなに知りたいのかい?」
「だって、みんなは知ってるんでしょ?」
お爺さんが、言っておやりよ、と言う目で先生を見る。先生は息をついた。
「今は用事の途中だから、家に帰ったらまた教えてあげるよ」
それを聞いてクラムが嬉しそうにすると、先生もかすかに笑った。それを見てお爺さんは言う。
「ほんとに変わられましたな」
よく笑うようになったと嬉しそうに言った。森の方から鳥たちの軽やかな鳴き声がする。
「最後に会ったのが二年ぐらい前でしたかな。もっと会いにきてくださったらいいのに」
「来たらいいのにとは言ってもね、来ても居ないだろう貴方は、森に入ってしまっていて」
そうですなとお爺さんは笑う。
「クリスマスにドアのところに色々置いてくださってましたな。ありがとうございました、礼が遅くなってしまった。あれは美味しかったですよ」
そうかい、と先生は少し参ったようにする。
「だから今回もいなかったときのために文を書いてきたのだけどね」
そう言って上着の裏から封筒を取り出す。まあ必要なかったね、と台の上にそれを置いた。出掛けの時、書斎で何かしていたのはそれだったのか。
「そういえば、その用事というのは何でしたかね?」
「貴方が作った窓の木戸のことでね」
「木戸? ああ、十年ほど前に壁を塗り直したときついでに作ったアレですかい」
「ああ。アレがだいぶガタついてきていてね。便利なものではあるから、付け替えるかしてもらえたらと思ってね」
お爺さんは自分のした仕事が役に立っているのを知って嬉しいように、ああ、ああ、もちろん。と快諾してくれた。
「あれは確か、私が最後に打ったときから変わらんのでしたか?」
「そうだね。他に頼む相手もいなかったし、特に問題も感じなかったからね。一昨日の嵐のとき初めてガタつきを感じたんだよ」
言うと、記憶を寄せるようにお爺さんが工房の天井を向いた。
「あの嵐ですか。ひどいもんでしたね」
「村には何もなかったのかい」
「ええ、昨日の朝みんな出てきて自分とこの作物やら品を見てたが、まあ深い水たまりができて土がぬかるんでるぐらいですかね」
コップに口をつけたまま、珍しい先生の饒舌を見聞しようと二人のやりとりを聞いていたクラムが口を開く。
「森に雷は落ちましたか?」
言うと、ああ!と思い出したようにお爺さんが目を開く。
「ひどいのが落ちましたな、1つ。森の真ん中ぐらいですかな」
「なぜ真ん中だとわかるんだい」
「見に行きましたからな」
ヨイショと立ち上がり部屋の隅に行く。
「立派な木があって、それに落ちたのじゃよ。綺麗に割れて倒れてましてな。もう木材にしてしまうつもりで、ちょっと切り出してきたのですわ」
と、まだ木の皮のついた木材を持ってきた。新しい木の香りがふわりとする。「いい木でしょう」と先生に手渡す。受け取った先生も、これはいいねと角度を変えて眺めている。
足のヒラをパタリパタリと動かして先生の手を覗きこむ。
「この木材がたくさん出るんですか?」
クラムがお爺さんに尋ねると、ああ、そうだよと頷いた。
「ただねえ、買い手があるかどうかというと、今はあまり買い手がなくてね」
クラムは先生を見た。
「木戸をそれで作ってもらったらいいんじゃないですか?」
先生も言葉にはしなかったが切れ端を受け取ったときから同じことを考えていたようで、そうだねとお爺さんを見た。
「本当かい? そりゃありがたい」
輝いた目で、ほくほくと嬉しそうに笑う。
「それならまあ、木材を加工できたらすぐにそちらに向かいますよ。日はまた連絡すればよろしいですかな?」
「ああ、頼む」
わかりましたと、早速取り掛かるようでおじいさんが立ち上がる。
「人を集めて、木を動かしに行きますよ。あんなでかいものが森の真ん中に倒れたままじゃ、動物たちもびっくりするじゃろうからね」
お爺さんの陽気な冗談に、余計なことは言うことなく「そうだね」と先生は笑う。
「好きなだけここにいてくださってもいいですが、鍵を渡しときましょうか?」
いや、私は出るよと先生がコップを置く。そのままクラムを見た。
「私は行くが、どうする、しばらくここにいるかい?」
クラムは首を横に振った。私も行きます、とコップを置く。
「お茶、ありがとうございました。おいしかったです」
ほほほとお爺さんは笑う。
「コップはそのままでいいじゃよ」
立ち上がったついでにお盆を持とうとしたクラムに言い、玄関まで見送ってくれる。
「では、また連絡しますからな」
ドアを開けながらそう言ってくれるお爺さんに、先生は羽織を直しながら顔を向ける。
「ああ、頼んだよ」
玄関の階段を降りていく中、あ、と思いクラムは振り返った。
「おじいさん、名前は何て言うんですか?」
笑って白い髭を触りながら答える。
「シーバリじゃよ、お嬢さん。またね」
*
広場まで出てくると、家々の影になった細道を通ってきていたから、午後だけれど陽の光を眩しく感じた。手を目の上にかざしていると、前を歩いていた先生が足を止めて振り返る。
「少し用事があるから、ここで待っていておくれ」
頷く。先生は村へ来ると、こうして一人でどこかへ行くこともある。そういうときまでは、クラムも無理にはついて行かない。個人的な用は誰にでもあるものだ。
「遠くには行かないでくださいね」
一応言うと、わかっているよと苦笑いして、広場から見えるすぐ裏の店に入って行った。それを見送ってから、広場の真ん中に流れている小さな噴水のそばへ行く。噴水の周りを囲む石で出来た外壁のヘリに座った。幅のあるそこに両手をついて、天を仰ぎ見る。小さなちぎれ雲が、ゆっくりと鮮やかな青の中を流れていく。頬を小さな風が滑って、髪を揺らす。大きく息を吸い、肺の空気を吐き出した。
「お、クラムか?」
しばらく空を見ていると、数人の足音と共に男の低い声が聞こえた。目を向けると、見慣れた顔があった。
「ダスキートさん!」
立ち上がり近くへ行く。
ダスキートはかつて都で傭兵をしていた経歴がある人物で、まだ齢四十くらいだが、退役し、この村でのんびり暮らしている。
ガタイが良く、強く、野生的で、村の若い男には彼に憧れる者も多く、いつも彼を慕う人を数人連れている。今日も彼の後ろには三人の男たちがいる。二人は見たことがあるが、一人は知らない若者だ。
「元気にしてたか?」
「うん。ダスキートさんは?」
「ぼちぼちだな。今日はどうした、一人か?」
周りを見る。先生の姿を見つけようとしてるのだろう。
「今別で用事を済ませてるから、待ってるとこです」
「ふーん、どうする、稽古つけるか?」
クラムはありがとうございますと笑った。クラムが協会の人間であるのを知ったときから、時間のあるとき、ダスキートは戦闘の稽古をつけてくれていた。人相手の技術は協会ではほぼ教わらないが、クラムとしても、一人でやる鍛錬より、実戦に近い相手のいる訓練ができるのはありがたかった。
「でも多分今日はすぐ戻ってくるので」
そうか、とダスキートが答える。と、クラムは視線を感じて、後ろにいた初めて会う若者を見た。じっと見られていたのでニコリと返すとパッと目を背けられてしまう。クラムはきょとんとした。
薄暗い店内の、さらにその奥の小部屋でグラスバードは待っていた。彼以外の客はいない。店主はグラスバードが注文していた品を取りに行っている。
村唯一の古本屋であるここの店主は、都とのやり取りもしている。それもかなりコアな部分に、深く精通している。今の村の若者たちは知ることはないが、この西の村は都から逸れた人間たちによりできた村だ。
目の前の小さい引き戸がガタガタと開き、待ち人である店主が現れた。
「こいつでしたね」
片手で差し出されたそれは紙束だった。古い紙束で、赤く細い紐で括られている。先生は受け取ると、表裏の作りと文字や印を確認した。
「間違いない。世話をかけたね」
そう言って上着の懐から封を取り出す。いえいえ、と店主はありがたそうに封を受け取る。中身の額を知っているからだ。
「あんたの頼みなら何でも聞きますよ。我々はあんたに生かされてるようなもんだしね」
言いながら封を開け、札を指で弾き数えている。
「そういや、都でちと変な話を聞きましたよ」
「変な話?」
「いや、嵐だったんでいつもの地下宿に泊まったんですが、飲みどころでね、この嵐は協会が呼んだだのって」
ピクリとグラスバードの眉が動いた。
「おかしいでしょう。あんなのが聞かれたらしょっぴかれますよ」
札を数え終えた店主が「まいど」と身につけていた腰のカバンに封をしまう。
「しかし、それ、連れの女の子のためですかい?」
グラスバードは答えなかったが、店主は続ける。
「口を出すつもりはねぇですが、難儀ですねぇ」
お金をもらったことで機嫌が良くなっているのかもしれない。グラスバードは目を閉じ「そうだね」と答えながら紙束を今度は懐にしまう。
「協会の縛りの呪解なんて、できるもんとも思いませんが…。だってありゃ」
(育ての恩でしょ)
グラスバードが流し目を向けると、その目の色に店主は、言葉の続きを押し黙る。
「協会と戦うことになったらどうするんです?」
とりあえずそれだけ店主は聞いた。
「そのときはそのときだね」
グラスバードが軽い調子で答えるので、そうなられちゃ困るんですよ、と弱々しい反論にグラスバードは笑う。
「冗談だよ」
彼の場合、どの部分が冗談かわからないので店主は結局困った顔をしたままだった。
店を出ると、クラムの待つ広場の方を見て足を止めた。
クラムのそばに数人の男がいる。直接に話をしているのは見知った男なので、警戒はしなかった。よくクラムに戦闘の訓練をつけている傭兵上がりの男だ。話しているクラムの楽しそうな表情に、ふと昔の彼女の姿が重なる。
初めて会ってから、初めて彼女がアーバンリキュガルと戦う姿を見た日。戦闘後の彼女と対峙した記憶。
雨の中、アーバンリキュガルの血と泥に塗れ、自分の倒した敵の肢体たちの中央に彼女は立ち、目だけでこちらを見た、その鋭い獣の目と姿を。
現実の世界に目を移す。楽しく話す、年頃通りの少女の姿に、目を細めた。
クラムは視界の端に先生の姿を見つけると、そちらへ顔を向けた。
「先生」
声に出すと、先生が「行くよ」というようにクラムを手で軽く招く。
「それじゃあ、また」
軽くお辞儀をしてクラムは先生の元へ駆けていく。ダスキートはひらひらと手を振って送った。後ろで仲間が話し出す。
「かわいい子でしたね」
言ったのは最近一緒に来るようになった一番の若手だ。別の仲間がからかう。
「何だお前、ああいう子が好みか?」
「い、いや、そういうわけじゃ…」
満更でもなさそうな様子に仲間が笑うなか、ダスキートは冷静な声で言った。
「俺はそういったことに口出す気はねぇが、これは忠告だ。あの子はやめとけ」
珍しいダスキートの様子に若手以外の仲間が尋ねる。
「どうしてですか?」
「魔法使いさんがいるから?」
いや、と軽く渋るが、今後のためだなと告げる。
「協会の人間に深入りするな」
後ろで仲間たちが顔を見合わせた。ダスキートは関わっているのに何でそんなことを言うのだろう、というところだろうが、ダスキートの様子に何も言わなかった。
自分とお前たちとでは知っている事情が違う、彼女の笑顔、自信、言葉が、何から生み出されているか知っている。ダスキートは歩いていく二人、クラムの後ろ姿を見つめる。
(優しい人間の行く先が協会しかないなら、俺は世も末だと思ってるよ)
絶対にクラムには言わない言葉を、心の中で思った。
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