※読み合い企画からのレビューです
主人公・愛彦が蔵の掃除で見つけた手鏡
その封印を解くと、絶世の美女であるヒロイン・飛飛が現れて──という導入から始まる本作品は、読者を物語に没入させる独特な語り口が魅力だ
他の小説ではあまり見掛けない筆致で、しかし読みにくいわけではなく、物語の、特に飛飛というキャラクターに非常に合っている
また、ヒロインである飛飛が漂わせる、無垢そうでいて妖しく、そして淫猥な雰囲気も、作品全体の空気を他に類を見ないものにしている
総じて、作者の個性がキラリと光る物語だ
この妖しいヒロインが何者なのか、何を目的としているのか、是非その目で確かめてみてほしい
短い作品だから、サクッとすぐに読めてしまうはずだ