【18時更新】エデンの果実 〜賞金をかけたゲームを俺は気ままに楽しむ〜

夕晴

人よ明日を夢見ろ①

 時は2040年一人の天才、高次優によってゲーム業界は以上な発展を遂げる。

 その結果の一つがフルダイブ型ゲームの開発であり、幾千というフルダイブゲームが生まれた。


 そのゲームの頂点は初めてストーリークエストを全てクリアした者に1億の賞金を出すというSNSでの告知から始まった。


 名を『エデンの果実』圧倒的技術によって作られたMMORPGであった。


『エデンの果実』の誰もを惹きつける賞金一億という知らせに数多のプレイヤーがこのゲームに挑んだ。腕自慢や果てはプロゲーマーまでも挑み、このゲームは皆を引き込んだ。

 

 しかしゲームはクリアされずに半年が過ぎる。クリア者は出ないがプレイヤーは増えていく。さらにこのゲームには最初の一ヶ月を過ぎて以降のプレー時間は関係ない。


「その理由は一人目のクリア者が出るまではストーリーストーリークエストに挑戦できるのは実質・・一人一ヶ月までだからか。一応ストーリークエストに挑戦できなくなってもノーマルクエストとエクストラクエスト、ユニーククエストには挑戦できるのか」


 日野純也は今日から『エデンの果実』に挑戦するプレイヤーである。基本的には平凡な男なのだが特徴があるとすればこのゲームを楽しむことに全てを賭けたことだろう


「とりあえず一ヶ月はこのゲームの攻略をし続けてやる。学校はねぇ会社はやめた、あるのは三ヶ月生きるに困らない金とフルダイブ機そしてWi-Fiのみ、全力で遊び尽くしますか」




 純也はこれから1ヶ月毎日数時間をかけこのゲームを攻略する。果たしてこのゲームをクリアできるのか?


「キャラクリから始めますか」


このゲームは管理をし易くするために毎週月曜日から一ヶ月のタイムカウントが始まる。それまでは自身創造キャラクリと2つのノーマルクエストに挑むことができる。しっかりとスタートダッシュ決めるならこの1週間が鍵となる。


「まぁ見た目はこんなもんか」


 できたキャラクターは銀髪に黄金の目を持っている細身で中性的な容姿であった。


 見た目を決定すると同時に設定が流れ始める純也は事前に読んでいた設定集を思い出す。

このゲームは最初の種族はヒューマンで固定されている。正確にはゲームのストーリー的にヒューマン以外を選ぶことはできないようになっている。


『エデンの果実』このゲームはどのような願いでも叶えることの出来る、白金の果実を巡る種族間の戦争を描くゲームだ。

プレーヤーであるヒューマンその他、四種族のヴァンパイア、ドラゴン、デーモン、エルフそれがこの戦争にメインで絡む種族である。


「俺からしても白金の果実は宝そのものと言える。俺の人生全賭けしてるんだ、全力でやらなきゃな。それで、次はPNプレイヤーネームか……いつも通りシフにしようっと」


 純也はどのゲームでも例外なくシフというプレイヤーネームを使う。エデンの果実でもいつも通り名前をシフで登録した。そうして設定は進みヒューマン独自の設定に進んでいく。


 それぞれの種族には特殊能力が与えられている。エルフには魔法の知識をデーモンであれば圧倒的なステータスなど様々そんな中ヒューマンに与えられている特殊能力は適応レベルアップ&セーブである。


「名称は派手だけど要は普通のゲーム的な設定だろ。ゲームらしさの担保というかなんとういか」


 そうしてヒューマンの特殊能力の説明が終わるとヒューマンの現状が語られる


「英雄ホンゴウの活躍で多種族の進行を押し返す。しかしホンゴウの怪我によってヒューマンの守りは壊滅的、一ヶ月以内に敵対種族を制圧しなければヒューマンの領地が再び進行され攻勢に出るチャンスがいつ来るかもわからないね」


(設定としてはメチャクチャな気もするがゲームとして成立させるにはしょうがないのかね?)


『ヒューマンの皆様の勝利を心から願っております』


 設定を全て読み終えるとシステムからこのような声が聞こえてきた。それと同時に始まったのはカウントダウンだった。167h月曜日の0時からアカウント作成を始めた純也にとってそれはストーリーシナリオ開始のタイマーであった。


「ということでまずはノーマルクエストから行きますか」


 純也が指をフリックするとウィンドウが出てきた。そこからクエストボタンを押し50音順に並んでいる二つのノーマルクエストから下を選択する。


『ノーマルクエスト"果てなき道への第一歩"を受注しますか?』


 俺は出てきた質問にノータイムで返事をする


「もちろんイエスだ」


 直後キャラクリの画面から舞台は変わり森林のフィールドに移動していた。そこにいるのはゴブリンと白髪の老人だった。


「君には今からこのゴブリンを倒してもらう。いいかい?得意武器を慎重に選ぶんだよ」


「とりあえず全武器試してみるか」


 武器の選択肢は片手剣、双剣、槍、弓、ボウガン、ナイフの選択肢がある。


「このゲーム独特だよな、ナイフって」


 とりあえず目についたナイフの説明を読むと中々にエグいことが書いてあった。なんだこの武器⁉︎サポート最強武器では?


ナイフ


 武器屋で様々な属性のナイフを買うことで対応する属性の攻撃を行うことができる。またナイフを投げることもでき、最大6本まで一度に装備することができる。


ここでは一例を出そう


       火属性ナイフ

命中時敵を20%の確率で火傷状態にする。火傷状態は敵の体力1%のダメージを30秒に一度与えることができる。


 見てわかる通り魔法やスキルを使わなくても属性攻撃が可能である。俺がこの役職を最強だと感じたのはそこなのである。ようはゲリラ戦闘だろうがなんだろうがとりあえず全属性一本はもっとけば戦闘時、有利マシになることも多いだろう。


「サブ武器をナイフにしてメインを別にするべきかな?」


 このゲームは初期にメイン武器とサブ武器を決めることができる。

基本的には遠距離武器と近距離武器の両方を持つのが強そうだけど……


 とりあえず他の武器の説明も読み一通り武器も試してみた。結果としてはメイン武器は双剣、サブ武器はナイフで決まった。特に好感触なのはナイフ二本持ちにすれば双剣スキルを使用できることだ。勝手が良すぎるぞナイフと双剣。





あとがき

MMORPGが題材の作品を描こうとしているのに作者はMMORPGをあまりやったことがない。……ドット○ック(MMORPGとは言えない)とリネー○ュ(プレー時間15時間ぐらい)はやったことあるよ。時間ができたらff10(ただのRPG)は手を出す気ではある。パ○ドラで死ぬほどユ○ナにお世話になったから。

………誰かおすすめのMMORPG教えてください


設定語り

シフって名前がどういう変換で出るか一応書きますが、あんまり気にしなくて平気です。


日野純也→HJ→ハイジャック(作者本人もよくわからん変換)→盗賊→シーフ→シフ


本人さえも、なんだこの意味わからん変換となった結果、物語の中に組み込むはずだった、名前の由来紹介シーンを全カットしてます。もっといいアイディアが降ってきて欲しかった。

















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