少女薄命~夢見る人形(アイドル)たちへのオマージュ
エフ=宝泉薫
光宗薫(1)AKBを救うはずだったスーパー研究生
WOWOWが映画「私は貝になりたい」の放送及び配信を中止したらしい。
主演俳優が中居正広だからだが、そうなると映画「ATARU」も同じ扱いになるのだろう。
彼とその作品を気の毒に思うとともに「ATARU」に出ていたひとりのアイドルの悲運も改めて感じた。
光宗薫。
2011年12月にAKB48の研究生となり「新世代のエース候補」とまで期待された人だ。
お披露目から半月後の12月23日には「AKB48 中興の祖になれるのか!? まゆゆも夢中の13期生」というネットニュースにもなっていた。
そこではグループの主力メンバーがベテラン化してきていること、若手が育っていないこと、そんななか、モデル経験もある光宗が即戦力として新たな起爆剤になるのでは、ということが書かれていた。
僕が初めてとりあげたのは12月18日。
こんな内容だ。
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「AKB48の新星・光宗薫のダイエット(予告)」
3月に行われた神戸コレクションのモデルオーディションで、グランプリに輝いた光宗薫。
その実績をひっさげ、AKB48の研究生となったことで「次期エース候補」「ポスト麻里子さま」といった注目を浴びている。
プロフィールは、93年4月26日生まれ、大阪府出身、身長168センチB82W61H82。
バレエや陸上の経験があるらしい。
モデル系という意味で、篠田麻里子の成功はあるとはいえ、AKBの本流とは言いがたいこの子をプッシュしようとしてるのは、秋元康による延命への試みのひとつなのだろう。
「アイドルにとって大切なのは、同性からいかにして、ちゃんではなく、さんづけで呼ばせるようにできるか」
だと語る彼にとって、より同性からリスペクトされるものへと、この集団をモデルチェンジさせていきたいのかな、と。
熱心かつストイックなダイエッターでもあるようで、個人的にはそのあたりに興味がある。
今回は「予告」ということで、そのダイエットについては、改めて記事にしてみるつもりです。
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この文章に早速、感想が寄せられ、そのひとつは、
「神戸オーディションみてたからわかる このこ可愛かったから応援してた」
というもの。
また、こんな長文で反応してくれた人もいた。
・・・以前ファッション雑誌に小さく載ってらして、まっすぐで凄く綺麗な脚だなぁ、いいなぁ、と惚れ惚れしたのを覚えています。私服も可愛かったですし、なかでも垢抜けていました。AKBの研究生になったことはエフさんのこの記事で知ったのですが、雑誌のプロフィールにはモデル志望と書かれていたので 正直違和感を感じました。というよりかなりびっくりしたので(思わず えー!って叫ぶくらいに笑)コメントしてしまいました(笑)モデルの世界とAKBの世界はちょっと違うフィールドだと思っていたので。でも篠田さんと同じポジションだと考えたら納得いきますね。これからは~さんと呼ばれる、というのには頷けます。周りのAKB好きの友達も推しじゃなくても麻里子様は神!と口を揃えて言っているので。でもAKBが彼女のように高身長でスマートな体型の美人な女の子ばかりの集まりになってもそれこそ違和感ですが(笑)雑誌には美脚の企画で ランニングも始めたと書かれていていました。とても努力家だという印象を受けました。これから気になる存在ですね。・・・
この人も、アイドルっぽくはないと感じていて、まさかAKBに行くなんてと驚いたわけだが、光宗にとってはもとより、AKBの運営にとっても思い切った選択だったのだろう。
それが吉と出るか凶と出るか、結果からいえば、失敗や挫折といった表現が合う流れとなってしまったけど――。
それでも、というか、むしろ、それゆえに、彼女は鮮烈な印象を残し「未完のアイドル」として忘れられない存在となっている。
そんなわけで、僕が覚えている彼女の記憶をここに記録していきたい。
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