29 203号室
「では、これより30分の自由行動とする。各班のリーダーは、私のところまで部屋の鍵を取りにくるように。その後は各グループで荷物を整理し、体を休めるように。」
リーダーのエルが鍵を取りにいった間に、肩から下ろしていた鞄をもう一度背負い直す。
「鍵、とってきたよ~!」
「どこのお部屋?」
「203だって~」
鍵についている革のキーホルダーには、203という刺繍がされてあった。
なので俺たちは建物内にある階段を登ると、無事に部屋の方にたどり着いた。
「ここだ!」
先頭を歩いていたレオが元気よく言うと、そのままエルが鍵を鍵穴に差し込んでくるっと回す。
するとカチ、という音と共に鍵がはずれ、ドアが開いた。
「「「お~!!!」」」
部屋には2台のベッドと、洗面所、お手洗いが完備されていた。
真っ白なベッドのシーツと布団や、綺麗に掃除された室内は、前世のホテルと遜色ないものだった。
「ベッドにダイブしていい!?!?」
興奮したレオは俺たちの返事も聞かずに、そのまま左側のベッドへと飛び込んだ。
柔らかいマットが衝撃を吸収し、レオの体は少しだけ浮いてすぐに沈んだ。
「すげえ~!!!ベッドすごい柔らかい!」
靴のままベッドの上でジャンプしようとしたのでさすがに止める。
「それにしても宿のレベルはさすがに高いね…。国立学校なだけはあるよ。」
「そうだねえ…。分家の館の使用人さんのお部屋ぐらいだし、ぜんぜんいいよね!」
目をキラキラさせて部屋を探検し出すリュイ、レオ、ノアを横目に、俺とエルは高みの見物(?)をしていた。
まあ俺はそもそも貴族ではないし、前世では温泉と朝食付きのビジネスホテルが泊まった事のある一番高いホテルなんだから、調子に乗る資格はないんだけどね。
っていうかエルさんよ…。無自覚な貴族アピールはやめておくれ…。
「あれ、今気づいたけど、ベッド2台だけなんだ」
部屋をどう見渡しても、他のベッドはなく、ダブルサイズほどのベッドが2つ並んでいた。
「まあ、一緒に寝ろって言う事なんじゃない?」
そう。俺たちはまだ小学一年生。いくら国立学校公認の宿だとしても、さすがに一人に一台ベッドがあるわけはないだろう。
俺としてはリュイと添い寝できる分すごく感謝しているが。
「リオンくん、後で一緒に寝よ!」
リュイが笑顔で俺を誘ってきた。
「おう!一緒に寝ような」
はー本当に天使。添い寝してる時に理性を失うかもしれない…。
「じゃあ俺とノアも!」
続けてレオもアプローチ。
「ふぇっ!?、、まあいつも一緒に寝てるし、いいけど」
おっとその話詳しく…。
ショタBLアンテナがビンビンですぜ旦那。
「ありゃりゃ。僕はボッチかな」
「エルさまもこっち来ていいよ!」
「えっ」
俺は見逃さなかった。
エルを誘ったレオの決断に、一瞬ノアが残念そうな顔をしたことに。
ならばここでの選択は…。
「エルは俺たちのものだからなー!こっちで寝るよな?」
そこでエルの方に向けて俺はウィンクを数回。
するとすぐに察してくれたようで
「リオンくんの家でお泊まり会したことあるし、今日はこっちにしようかな。」
とこっち側のベッドを選択してくれた。
「えー、エルさまとからだのお話したかったのに」
「…!」
ノアは嬉しそうだ。よし。我ながらにいい判断だったぞリオンよ!
「3人で寝るのは久しぶりだね」
リュイが隣から声をかけてきた
「うん!この前のリオンくんのお泊まり会ぶりだよね~」
「サイズもちょうどいいし、じゃあベッドはこれで決まりだな。」
ベッド決めのイベントが終了し、俺たちは各自鞄から荷物を出したりと、2泊分の準備を進めた。
20分後。集合時間になったので、全員で部屋から出ると、リーダーであるエルがドアの鍵を閉め、俺たちは集合場所へと向かった。
もちろん、”ある物”を持って…。
「ではこれより、サーブルの海水浴場へと出発する。」
周りからは歓声が起こった。
そう。この後はいよいよ待ちに待った水着イベントなのだ!!!
ぬふふふふ…。ショタの水着姿といえば、、、
艶のある肌、つるつるした手足、太っているわけではないのにぷにっとしているお腹…!
何を取っても最高の眺めである。
運が良ければ水着の裾から…ぐへへへへ
「リオンくん列進んでるよ!」
「ふえっ!?」
危ない危ない…。邪な妄想をしていたらみんなにおいて行かれた…。
少し小走りで列についていき、みんなのところに合流する。
続く
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