第35話

そんな…そんな事したら…俺に仕事が

回ってくるじゃないか!ダラダラ出来ないじゃないか!…ん?ちょっと待て。

〝全てのステータスが0になる〟?

それって、もしかして…


「あ〜カオスドラゴン?ちょっと確認したいんだが…いいか?」


『はい、何でしょうか恩人様』


「恩人様って…いや、それは今はいいや。なぁ、全てのステータスが0になるって事は確定なのか?」


『はい。何しろ抜け落ちた鱗ではなく、

先程まで生えていた鱗を使いますから。

加工の段階で余程の失敗をしない限り

例えどんなに努力をしてもこの鱗を使い

作られた魔道具を着けている間は全ての

ステータスは0になるでしょう』




…………………………………………………




「やった!…これで私の仕事量が減る…

貴方様?どうしました?俯いてしまって。これからは喜びも苦労も二人で分け合う事が出来るんです。いい事じゃないですか」


「…………フッ」


『「「「?」」」』


「フフフ……フハハハハハハハハハハ…

アーハッハッハッハッハ!」


「え?貴方様?どうしました?まさか…

仕事が嫌過ぎて心が壊れてしまっ―」


「サニーお前の目論見は外れたぞ!

例え虚無鱗で魔道具を作っても俺は仕事が出来ない!」


「は?いやいや、力が抑えられるのです

から出来るハズですが…」


「まだ、分からないか?ペンはどんなに

軽くても力が無ければ持ち上がらない!

攻撃力と防御力が0になるなら筋力も0になるハズだ!更に、ペンが持ち上がらないという事は…その他の仕事なんて余計に

出来ないという事だ!ステータスには記載が無いが…知力も0になる可能性がある!それで、どうやって仕事をさせる気だ?」


俺が気付いた事を聞いた事を話したら

サニーは…違うな。気絶している執事長ガットとカオスドラゴン以外は衝撃を受けていた。


「そ、そんな、馬鹿な…」


「ず、ずいぶん極端な物が出来るようだな…というか、サニー!お前、『怠惰』の大魔王様に仕事をさせようとするって何を考えている!?」


「そうよ、サニー。レオ君は『怠惰』を

司る大魔王。働くのも働かせるのも

良くないわ」


そんな両親の言葉にサニーは…


「私に味方はいないのか…!」


まぁ、こればかりはな〜無理です☆

口に出したらサニーに怒られるから

言わないけど。さて、虚無鱗はどうするか


「ひとまず、虚無鱗はどっかに保管しとくか。今は使わねぇし」


「「ええ、それがよろしいかと」」


「…はい。それでいいです」


「って事になったが…悪いな。せっかく

痛い思いをして鱗を剥がしたのに」


『いえ、構いません。この程度の傷二分もすれば治ります。それよりも、望むモノをお渡し出来ず申し訳ありません』


「いや、かなりレアな物みたいだし、

嬉しかったよ。ありがとう。また、

何かあったら気軽に来るといいさ」


『フフッ貴方は本当に面白いですね。では機会があればまた来ます。それでは、私は今回はこれで』


そう言ってカオスドラゴンは飛び立って

行った。そして俺達は気絶しているガット

起こして、ひとまずアラーム家の屋敷に

戻る事になる…ハズだった。

俺の耳にさえ聞こえなければ。


『上位存在との友誼を確認しました。

スキル【類は友を呼ぶ】を獲得しました』



…………………………今度は、なんだよ



♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

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