魔王の適性?魔王の継承者?…そんな事より俺の安眠枕とベッドはどこだ?

起き抜けパンダ

異世界に召喚された?     ふぅ〜ん……で?

第1話

…硬い。

こんな硬いベッドは知らない。

そして枕が無い。

俺から寝具を奪った奴がいる?

…ふざけんな。ぶっ殺してやる。


ああ、でも、そんな奴の為に起きるなんてヤダな〜勝手に死んでくんないかな?

それと、今すぐこの硬い床?も

柔らかくなんないかな〜寝ていて痛い。


〝お〜い聞こえる〜?〟


あ゛?聞こえねぇわボケ!寝かせろ!


〝よし、聞こえてるね〜そして、

ごめんよ〜君に適性があったから僕の

後継者に選ばせてもらったよ。あ、でも

安心して?君は今のままでいいから。

むしろ変わらないで。分かんない事は…

周りに聞いてね…ふぁ〜あ…僕もやっと

夢の睡眠生活が始められるよ。

頑張ってね〜次の世代の怠惰の魔王君〟


なんだ夢か。明晰夢なんて初めて見るな。現代社会に魔王なんていないし。

でもまぁ、俺が怠惰なのは否定しない。


くだらない事考えてたら眠くなってきたなよし今度こそ寝るか…


「貴方様が新たな怠惰の魔王様ですか?

ならばお互い自己紹介をしましょう!私は怠惰の魔王様の補佐を長年に渡りしてきたアラーム…」


イラッ!


『眠りを妨げる存在を確認。

スキル【眠れる獅子】が変化します。

スキル【激昂する獅子】に変化しました』


ドゴン!


「あ゛あ゛ぁ?」


「うひゃあ!?」


「…お前は俺の敵か?」

「い、いえいえいえ!私は味方ですよ?

貴方様の部下です!その…私からも質問を…貴方様は…人間…なのですよね?

何故、召喚の間の床をぶち抜けるんですか?いや百歩譲って出来たとしてなんで無傷なんですか?!」


…俺も知らん。なんじゃこりゃ?スキル?

それにしても…何か不快な単語が

聞こえた様な…?アラーム?

…聞き間違いか…寝惚けてるもんな…俺


「床の強度が弱いから」

「あ、なるほど〜…ってなりませんよ?!

しっかり説明して下さい!力をお持ちならば、勇者と戦っていただく事になります!それが魔王の適性を持つ者の義務です!

そして、そんな貴方様をサポートするのが我がアラーム家…」


ズドン!!


「ヒェッ!?」


…さっきのやっぱ聞き間違いじゃねぇ…

コイツは、いやコイツのは…

「やっぱお前…俺の敵じゃねぇか…なぁ?アラーム目覚まし!」

「味方だって言ってますよね!?いや、

『はじめまして』で信じてくれるとは

思ってませんが!何でそんな敵を見る

目で睨むんですか!?」


何故だと…?

お前の名前が原因だ!俺の嫌いな単語が

名前に入ってる部下?そんなの要らん!

絶対煩い。静かにしてろ。

そして、俺を寝かせろ!


「うぅ〜では、せめて貴方様のお名前を

教えて…」


バンッ!


「そこまでだ!怠惰の魔王!新たな魔王を異世界召喚で召喚しようなんて僕が

させないぞ!」


……あ〜状況はなんとなく理解した。

そして…勇者(?)は遅い。

召喚されちゃったじゃないか。…眠い。


「え!?パジャマ!?もしかして…

間に合わなかった?」


正解だ。アホ面。で?俺はどうなる?

…ふぁ〜あ、いい加減寝ていいかな?


「え?これは…どうすれば?殺すの?

見た感じ同じ日本人の同年代で召喚されただけの人を?僕が?で、でも、魔王が召喚したって事は次期魔王なんだよね?じゃあ今は無害でも、いつか殺戮をするかも

しれない…ごめんね?君の事は

何も知らないけど魔王に召喚された時点でこの世界では〝悪〟なんだ。だから、

世界の為に…死んでよ」


あ〜やっぱ、そんな感じか。

ま、ずっと寝られると考えればさほど

悪くも…


「待ちなさい!この御方を害すると言う

ならば、まず補佐である私を倒してからにしてもらいましょうか!」

やっぱり煩いな…コイツ。流石、俺の敵

アラーム目覚ましを名乗るだけある。だが…

もう限界だ。勇者(?)も

何か言ってるが…眠すぎて聞こえん。

……まぁいっか。おやすみなさい。



『スキル【寝た子を起こすな】を発動。

スキル【寝る子は育つ】を発動。

スキル【夢の国への招待状】を発動。

スキル【睡眠学習】を発動。

スキル保有者の睡眠を確認。これにより

スキル【激昂する獅子】が

スキル【眠れる獅子】に変化します。

スキル【果報は寝て待て】を発動。

以上のスキルは無効化されません。

では皆様良い夢を』



♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

どうも。起き抜けパンダです。

この作品ではマイペースな主人公を書いていこうと思います。まぁマイペース過ぎて七つの大罪の中の一つをゲットした奴ですが…( ´Д`)=3

これから、どうなるか気になる方は…

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