第8話
リリアナ嬢と過ごして、はや数日がたった
その間リリアナ嬢のいた、クロフォード家について調べてた
クロフォード家は1代前までは、そこそこという位の地位にいたが、それが今の代になって急変した
それは緑の御子が生まれるという神託が下ったからだ
(あの国での緑の御子の立場は王のようなものなのか…)
しかしなぜリリアナ嬢が酷い生活を強いられていたのかがわからない…
クロフォード家の奴らが酷かったとしても他の人が気付くはずだ
リリアナ嬢は同じ年頃の女性にくらべて細すぎる
気づかないほどのぼんくら貴族ばかりの国だとしたらまだ分かるが、そんな訳が無い
(まぁどのような理由があろうとも必ずリリアナ嬢を傷付けた報いは受けてもらおう)
「ルーナ様お茶を持ってきました」
「あぁ、ありがとう」
リリアナ嬢には今私の秘書のような立ち位置にいてもらっている
ゆっくり過ごしているだけでいいとは伝えたが
なにか出来ることはないかと打診してきたので
それならば…ということだ
リリアナ嬢は茶を淹れるのが上手いようだ
この国では、他の国と違い紅茶をあまり飲まず、茶をよく飲む、この茶葉は淹れるのが難しいのだが…
「フフッ美味しいよリリアナ嬢」
「!よかったです」
少し頬を染め恥ずかしそうにいうリリアナ嬢はとても可愛かった
「あの!、それって」
「これか?」
リリアナ嬢が見てた書類はリリアナ嬢の元いた国との貿易についてのものだった
「気になることがあったか?」
「い、いえ何でもないです…」
「そうか」
これは…何か気になることがあったのか
もう一度書類を確認してみるが特に何もない
強いていえばここ4年の農作物の輸入量が上がっていることぐらいだろう
(あぁなるほど緑の御子関係のことか…)
あの国は農業以外からっきしだが、それでもやっていけるのはその農作物の質がいいからだろう
ここには緑の御子も関係しており、農作物の質がいいのはほぼ全て緑の御子のおかげであろう
しかし農作物のみで私達の国と対等になれるはずがないのだ
私の国で輸出しているのは、魔道具と呼ばれるものだ
これを作れるのは我が国だけであり、農作物を輸入量する国は替えが利くが、魔道具はそうはいかない
かと言っていまから貿易を断つことはできないが…
時期に変えることになるだろう
ここには緑の御子であるリリアナ嬢がいるのだから
私はリリアナ嬢の言ったことを信じている
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