第7話

「リリアナ嬢入るときこの服を着てくれ」

「はい!わかりました」

(流石に裸では抵抗があるだろう)

他の国では人と入るという文化を貴族は持たない

それを忘れるなんて…

今日の私はどうしてしまったのだ

うっかりとしたミスが多すぎる

(一刻もはやく直さなければな…)

「着替え終わりました」

ぼーっとしている間にリリアナ嬢が着替えを終わったみたいだ

「あぁ」

リリアナ嬢のほうをみると

恥ずかしがっているのか、頬を少し赤らめてこちらをみていた

差し出した服が少しばかり露出があるからだろう

その服をきたリリアナ嬢は天使のようだった

(しかしリリアナ嬢は痩せすぎている)

栄養が足りていないのだろう

さっきの出来事からクロフォード家での扱いが酷かったことがわかる

…やはりクロフォード家は潰そう

「ルーナ様?どうかなさいましたか?」

「なんでもないよ」

「さぁ風呂に入ろうか」

そういい扉を開けると

「すごい」

「私達の国では浴場が広いこのような風呂が多いのだ」

「先に身体を洗おう」

「は、はい…この服を脱いだほうが良いのでしょうか?」

「いやその必要はない」

「その服は特別な魔法がかかっているからそのまま身体を洗うことができる」

「それって魔道具ってことですか!?」

「そうなるな」

「ひぇ」

「で、ではもしかしてこちらの物も…」

「魔道具だ」

「ヒュッ」

リリアナ嬢の国では魔道具があまり普及していない

その為魔道具の値段が高くなっている

(もっているのは一部の貴族しかも普段使いするものではないからな)

私達の国では産業が発展し魔道具の生産量が多いのでこのような魔道具は比較的低価格で手に入る

「使い方を教えよう」

「ここに手を置けば湯がでる」

「ここですか」

リリアナ嬢が恐る恐る手を置くと

「!凄いです」

「フフッ」

リリアナ嬢がキラキラとした目で魔道具を見つめる姿が面白く思わず笑ってしまった

「石鹸はそこを押せば泡状になって出てくる」

「わかりました」

身体が洗い終わり湯に浸かった

「この湯には幾つかの効能がある疲労回復には最適だよ」

それにしても今日は忙しかったな

まさかこんな事になるとは…

隣をみると気持ちよさそうに目を細めているリリアナ嬢がいた

(こんな表情が見られるなんてな)

パーティで会うときはいつも同じ表情だった

これからも色々な表情が見れたら…そう思った

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