第5話 お互いのこと

 彼女たちは、次の目的地に向かって歩いていた。時折、風が木々の間を抜けて、心地よい涼しさを運んできてくれる。歩きながらの雑談が進む中で、自然とお互いのことをもっと知りたくなった。


「あ、そうだ、沙羅と竜はペットを飼ってるんだよね?」と、綾がふと声をかけた。歩きながら話していると、少し気になってきたことがあったからだ。


「うん、リリィは私の大切なペット」と、沙羅が微笑みながら、膝に乗せていたリリィを撫でた。

「リリィは犬なんだ。ちょっと小柄で、毛がふわふわしてて。これがまた、すごく賢いんだよ。指示を出すと、ちゃんとそれを覚えてくれるし、危険を察知する能力もあって、すごく頼りになるんだ」


「リリィ、可愛いよね!」と、綾はリリィを見て、目を輝かせた。

「それに、賢い犬ってすごく頼もしいよね」


「リリィは、危険を感じ取ったり、どこに行けば安全なのかを察知する能力があるんだ。だから、道を進んでいる時にリリィが急に立ち止まると、周りの何かを察知していることが多いの」と、沙羅は説明しながら、リリィを撫でる手を優しく動かした。

「それに、暗闇でも目が利いて、夜でもよく見えるんだ」


「すごい……! それなら、冒険中も安心だね」と、綾は感心しきりに言った。


「うん、すごく助かってる」と、沙羅は微笑んだ。


「俺のペットはピコだよ」と、竜が肩からピコを下ろし、少し誇らしげに言った。

「ピコはフクロウなんだけど、すごく賢くて、羽ばたくときには空気を読んでその力を最大限に生かしてるんだ。ピコには、ちょっとした予知能力があって、僕が次にやるべきことを察知したり、先に進むべき方向を教えてくれたりするんだ」


「そんな特別な力を持ってるんだ……! ピコ、すごいね!」と、綾は驚いたように言った。


「それに、透明になることもできるから、他の動物たちに気づかれずに動けるよ。かっこいいだろ」と、竜は誇らしげに言った。

「だから、もし何か隠れて行動したい時にはピコが大活躍なんだ」


「メロンはね、幸せな記憶を見せてくれるんだよ……」と、綾はメロンをぎゅっと抱きしめながら、優しく微笑んだ。


「綾がメロンと一緒にいる時って、なんか落ち着いているよね。メロンは、綾が心配事を抱えていると、その感情を感じ取ることができるのかも」と、沙羅が少し考えながら言った。


「もしかして……メロンが綾の感情を読んでくれるってこと?」と、竜が驚きながら言った。


「それ、すごくいいね」と、沙羅が言った。

「メロンは、きっと綾の気持ちを分かってくれる、すごく優れたウサギなんだね」


「うん、そうかもしれない……」と、綾は考え込みながら言った。


「今はまだペットを飼っていなくて……ただ、みんなの話を聞いてると、ペットってすごく素晴らしい存在だなって思う」と、絵里香が静かに話を切り出した。


「絵里香はペットを飼ってないって言ってたよね」と、綾が気づき、絵里香を見つめた。


「うん。でも、みんなのペットの話を聞いてると、なんか羨ましくなってきた」と、絵里香は少し恥ずかしそうに言った。


「ペットを飼うって大きな責任があるから、急に決めるのは大変だよね」と、竜が絵里香に優しく言った。

「でも、もし絵里香が飼いたいペットを見つけたら、きっと素晴らしいパートナーになると思うよ」


「ありがとう、竜」と、絵里香は少し照れながら微笑んだ。

「そうだね、素敵なペットを見つけたいな」


 その時、竜がふと思いついたように言った。

「そういえば、これからどうするか決めないとね。冒険を続ける前に、少し道具を買い足す必要があるかも」


「道具か……」と、綾は頷きながら言った。

「確かに、ちゃんと準備しておかないとね。お腹も空いてきたし、ちょっと休憩も必要だよね」


「それじゃあ、まずは街に戻って、必要なものを買ってから食事をしよう!」と、竜が提案した。


「うん、いいね!」と沙羅も賛成し、みんなで街に向かうことになった。


 こうして、次の冒険に向けた準備が整い始めた。彼女たちは、お互いのペットや気持ちを共有しながら、ますます仲を深めていった。そして、未知の冒険が待つ場所に向けて、次のステップを踏み出す準備が整った。

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