まめいえの書いた合評シート
僕が書いた合評シートは、その方にお渡ししてしまったので、記憶している範囲で書いてみます。
これ、需要があるかどうかわからないんですが、「自分が作品を書くときに気をつけないといけないな」という戒めも込めて。
☆☆☆
・改行を全く行わないで書かれているので、息が詰まってしまいます。読みやすさを意識して、改行を行った方がいいかなと思います。(注:原稿用紙400字詰めに、行を変えずにぎっしり書いている方が数名いらっしゃいました)
・5枚中4枚が登場人物の説明に終始してしまっていて、物語が進まなかったです。ストーリーを中心の軸にしながら、登場人物を小出しにしていく方法がよかったかもしれません。
・主人公の年齢は何歳ぐらいでしょうか。手がかりになる描写がないのでイメージしにくかったです。また、これはファンタジーなのか、現実世界としての出来事なのか境界線がわかりにくかったです。
・家族設定が複雑で、それが明確に書かれていなかったので理解するのに数回読み返してしまいました。(注:主人公は父親と二人暮らし。母親は別居中だが、週末だけ会いに来るという設定)
・昼間、道を歩いていると突然屋台に出会うなんて怪しさ満点です。商品に目が行く前に逃げ出すのではないでしょうか。であれば、夕方の夏祭りの場面を設定すれば、多少違和感がなくなると思います。
・一人称で物語が進んでいるのに、最後の最後で三人称になるので戸惑ってしまいました。また、「〜だった」という書き方なので、主人公はもう小学生ではなく大人であって、小学生の頃のことを思い出しているという設定のように思えてしまいます。
・「長く大事に使われているものに神が宿る」のであれば、試作品に神様が宿るというのは無理がある気がします。「結構長く商品として扱っていますが、なかなか買い手がおりませんでねぇ。もしよかったらもらってくださいませんか」的な感じで手渡すとかどうでしょうか。
・物語が村の変遷を中心にしたいのか、主人公の女の子の生き様を
・(批判するところがなさすぎて、敢えて書くとしたら)主人公が幼稚園生なので、幼児に読んで欲しいお話だとしたら、4000文字は多いかなと思いました。ですが、文字を減らすと作者の伝えたいことが十分伝わらないでしょうし……難しいところだと思います。
☆☆☆
いかがでしょうか。
決してその作品が悪いと批判しているわけではございません。純粋な読み手としての疑問や、もし自分が書くとすればここを気をつけるかなという点を書かせていただきました。
この「もし自分が書くとすれば」というのは、自分の作品ではなかなか気づかないものなんですよね。客観的視点とでも言いましょうか、そういった物の見方ができるようにならないといけないなと思いました。
【今回のまとめ】
他の方への批評は、自分の作品を見返すときの大きなヒントとなります。
次回「チビかまくん」に届いた合評シートを公開いたします。
あ、「愛あるメッセージ」もちゃんと書きました。うろ覚えではありますが、書かせていただきます。
☆☆☆
・命の源流を探す旅に出るという壮大なテーマを最後まで書き切ったことがとても素晴らしいです。大長編にすることで、登場人物の細かな心の動きとか、情景とかより深掘りすることができそうだなと感じました。
・ファンタジーへの入り口、伏線回収、全てが計算されつくされていました。全く文句の付け所のない、素晴らしい作品だと思いました。間違いなく今回の作品の中でナンバーワンだと思います。
・まず、中学生でこれだけの長さの物語を書ききることがとても素晴らしいと思います。これからもたくさん書き続けてください。
・ハートを探すという行為で、世の中はたくさんのハートに溢れていると気づくってなんて素敵なことでしょうか。母親からの愛情も確かに伝わります。
・本人から直接聞いたお話を、再構築して物語にするという行為自体が素晴らしいです。ぜひ後世に残すべき物語だと思いました。
・登場人物についての説明がとても詳しく、そこに住んでいる人々の様子がありありと伝わってきました。
☆☆☆
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