第10話
「ゆき……」
雪。
雪花。
ああ、違う。
何かが違う。
私は一体、何を呟きたいの?
でもいくら考えても、答えはいっこうに見つからない。
ついに頭が痛くなって、私は顔を歪めた。
いつもだ。
この雪を眺めていると、頭に鋭い痛みが走る。
何かを思い出そうとすると、頭痛がする。
まるで、
『思い出しちゃいけない』
と、誰かが警告しているみたいに。
私はあまりの痛みに目を瞑り、
両手で頭を押さえると──────
「大丈夫?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます