プロローグ

第1話

人生、楽があれば苦もある





この言葉ほど人生を的確に表現している言葉はないだろう






現実に嫌気がさして、


高3という大事な時期に家出した私を待ち受けていたのは、


学校にいるときには気付かなかった過酷な現実。




夜に家出して真冬の寒さに震えていた私に、


その日偶然出会った彼は悪魔のように囁いた






「ねぇ、俺と契約しない?」







────この時首を縦に振らなかったら、私はどうなっていただろうか





分かっているのは、あのとき私はどうかしてて。





「とっても気に食わないけど、その契約、受けさせてもらう」






....これがすべての始まり



私と彼の、嘘と偽りだらけの秘密の逃避行


私と知隼の、禁断の生活がこの瞬間に始まったんだ。

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