はじめまして、ストーカーです。
風まだ冷たい 花曇りの朝
レジの向こう 笑った君と目が合う
春の嵐 恋の突風
僕の心に舞う花びらが 霞んだ空に色をつけた
コーヒーショップの窓際 君の姿をただ眺める
名札の名前は本当?
知りたいな 君のこと
渋谷から東急田園都市線
三軒茶屋駅 徒歩10分
マロンクリームの壁がキュートな8階建てのマンション
優しい君のイメージ通りで ますます好きになっちゃうよ
ひとり暮らしの部屋 隣は空室
日々の生活 イマジネーションが止まらない
近付きたいな 君に
猫が好き コロッケが好き 雨はいや
お酒の席ではいつもビール すぐに酔うのが可愛くて
掛け持ちのアルバイト コンビニとカフェ
少し低い背に 5センチのヒール
柔軟剤の匂いは いつだってフローラル
好きなブランド 好きな歌
まだまだ君が足りないよ
君の『好き』だけを 集めて纏うため
心を込めて準備中
きれいな君の瞳 くすませる存在はいらない
かわいいその声 僕には筒抜けだよ
カメラロールは君だらけ
データのバックアップは万全
君しかいない 僕の脳
そろそろいいよね 手の中には契約済みの鍵
オールOK 君好みの完璧な僕
扉を開けた君へ 柔らかく笑って言うんだ
「はじめまして、引っ越しのご挨拶に来ました」
「これからどうぞよろしくお願いします」
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