第二話「青春はカフェオレ臭」


 タンブラーというものを人生で初めて買う事にした。


 結論として、買ってみたのはマグカップ型タンブラー(蓋ナシ)だった。

 蓋のある縦に長い中身が金属? の奴の方がなんというか長持ちしそうというか「いかにもタンブラー的タンブラー」だったのだが。

 高校の時の物理的にほろ苦い思い出が、脳裏をよぎったのである。

 高校時代から私はカフェオレが好きだった。その為、水筒にカフェオレを入れて学校に持って行った結果、水筒の中からカフェオレ臭がするようになったのがなんとも厭だったのだ。金属臭。私を苛めた記憶。


 そこで買ったのが、金属感の薄い、マグカップ型タンブラーだった。

 外見も可愛い。


 早速コーヒーを淹れて、新作に向けた作業に取り組んだ。


 結論。

 「陶器製のマグカップよりは保温力あるけど、なんか思ってたほど熱さ持続せんぞこれ」


 神よ。


 タンブラーって一度お茶を入れたら一か月は温かいモンではないのですか。

 一か月は冗談だとして、朝淹れたのが夕方ぐらいまであったかいみたいなすごいものを想像していたのだ、私は。


 神よ。

 金属製の奴の方が保温力はあるのですか?


 私は数日後、再び街に赴いた。

 再戦リベンジに熱を燃やして。


<続>

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る