三月のエピソードは、みんなでわいわい食事を楽しむ様子と、それぞれのキャラの素顔が垣間見える、あたたかくてちょっと切ない物語でした。フレルたちのフードコートでの会話はテンポがよく、笑えるシーンもたっぷり。とくに食レポ風のやりとりや、個性全開の掛け合いが魅力的です。一方で、サワルの過去やフレルの本当の弟に関する話など、思わず胸がきゅっとなる場面もあって、物語に深みを与えています。重すぎず、でも大切なことにしっかり触れているバランス感が絶妙。最後はみんなでポテトをシェアして、バスケ観戦で大盛り上がり! 笑顔とちょっぴり涙が混ざった、優しい読後感のある連作でした。これからもこのメンバーの日常をもっと見たくなります。